天使:「京都新聞杯の予想は全くのマト外れや。最近はちょっと酷い時が多いな。大反省。狙い馬が多くて難しいとは思てたけど、ことごとく外れた感じ。しかも、中心もインザモーメント、ヴェローチェエラでかなりの自信があったけど、馬券に絡んだんは、3着のヴェローチェエラだけ。NHKマイルカップは、誰もが考える中心ジャンタルマンタル・アスコリピチェーノのワン・ツーは当然としても、相手に選んだ馬を間違えた。ま、直線、マスクオールウィン、アスコリピチェーノの内斜行で、ボンドガール、キャプテンシーがラチ沿いに押し込められ、ぶつかり、追われへんようになったという大惨事があったけど(ボンドガール=武豊もキャプテンシー=デムーロも安全のために追わず17,18着)。手応えから不利がなかったらボンドガールは2,3着っていうても、降着があったとしてもボンドガールの着順が上位に来ることはないし、最近、ほとんど降着とかないのはそこやと思う。国際感覚に合わしてるて言うてるけど、要は『降着によって得をするのが不利に関係ない次位の馬なら、レースの公正さともいえない』からやないかな。不利を受けた馬が着順を大きく下げたなら、それの救済方法はない、ということや。そやけど、これでマスクオールウィン鞍上・岩田康誠、アスコリピチェーノ鞍上・C.ルメールは過怠金3万円。不可抗力やろうけど、『強敵潰して3万円』やったら、多少の強引な競馬もするわな。ま、このレースでゲットは馬単の700円だけ。年間トータルは、馬単-71,020円、3連複-49,420円、3連単-56,540円」

 

悪魔:「京都新聞杯は展開からしてわかりにくかったけど、逃げたんは未勝利戦から2戦目のウエストナウ。プレリュードシチーが2番手、ジューンテイク、ファーヴェント、ハヤテノフクノスケ、ベラジオボンドらがひと固まりも、1コーナー手前でファーヴェントが外に膨れて前の方の隊列が乱れたね。その後ろにいたインザモーメントあたりはちょっとバランスを崩したみたいやけど。最初の3ハロン35秒7、1000m通過が60秒3やから平均ペース。ただ、上がり3ハロンが33秒8やから、タイムの速い馬場で先行有利やったかも」

 

 僕:「3コーナーからアドマイヤテラが捲り、合わせてインザモーメントも進出。差しペースかと思われたが、直線、伸び脚はなくアドマイヤテラ4着、インザモーメント6着。1着は内の好位でずっと抜け出しを我慢していたジューンテイク。朝日杯フューチュリティS0.2秒差4着の実力をなかなか発揮できなかったが、ここへ来てこの距離で発揮。父キズナ、母父シンボリクリスエスなら距離2400mも大丈夫なハズ。ウエストナウは新馬戦のなくなった4月デビュー。遅いデビューで2戦目に重賞と、厳しい戦いで、しかもいきなり逃げて2着確保は立派。ただ、1コーナー手前で2番手以下の馬がごちゃつき、ファーヴェントが大きく外に斜行したのはウエストナウの斜行が原因。鞍上・横山典弘は5月18日の騎乗停止処分となっている。追いかけて来る馬たちに迷惑をかけての逃げだったようだ。3着には中団から差した2番人気ヴェローチェエラ。人気に相応する実力は見せたが、勝ち切るほどの『凄み』は見せない。成長待ちか」

 

天使:「NHKマイルカップは『2歳王者』と『2歳女王』の対決といわれたけど、ホンマ、その通りやったな。『2歳王者』として皐月賞に出走して3着やったけど、本質は朝日杯フューチュリティSの覇者。『マイルの2歳王者』としてNHKマイルカップを獲りに来たジャンタルマンタル。2着アスコリピチェーノに2馬身半差。見た目は圧勝やったな」

 

悪魔:「スタート一番速かったんは外16番枠のジャンタルマンタルやったけど、ダッシュを利かせたんはボンドガールとキャプテンシー。すぐボンドガールが下げて、2番手にマスクオールウィン。ジャンタルマンタルが行って、1列後ろにアスコリピチェーノ。イフェイオン、エンヤラヴフェイス、ロジリオンまでが好位集団。3ハロン34秒3、NHKマイルカップとしては平均ペース。人気2頭が好位にいてるだけに、後ろの馬にはしんどい展開かもね。出遅れて後方2頭目のアルセナールには最悪?」

 

 僕:「確かに。ジャンタルマンタルの鞍上・川田将雅にとっては、すぐ後ろの内2頭目にいるアスコリピチェーノは、その動きをずっと注視できるだけに最良の位置だったかも。4コーナーを回って先頭に出たのはマスクオールウィン。その外に並びかけようとするジャンタルマンタル。3番手に下がったキャプテンシーを最内から抜こうとするのがボンドガール。一番困っているのがアスコリピチェーノだ。前にマスクオールウィンとその外にジャンタルマンタル。手応えの良さはジャンタルマンタルが明らかだ。だが、即抜け出せば、その後をアスコリピチェーノが突き抜けて来るかもしれない。鞍上・川田将雅は抜け出すのを待って、アスコリピチェーノを閉じ込める作戦。強敵相手に当然の策か。この『2強』を相手に、ハナも切れそうな出足の良さも、じっと我慢したボンドガールの鞍上・武豊。究極の一手。最内を、キャプテンシーを壁に抜け出すだけだった。相手はG1馬。最上のタイミングを狙って、究極の差しを・・・・・・。と思っていたかどうか?ボンドガルがジリジリとキャプテンシーに並びかけた時、アスコリピチェーノがマスクオールウィンの内を狙った。すると、マスクオールウィンが内へ寄れ、斜行。ますます狭くなった内。行くしかない!内へ斜行するアスコリピチェーノ。キャプテンシー、ボンドガール、ぶつかり合う3頭。同時にスパートを賭けたのはジャンタルマンタルだ。抜け出したジャンタルマンタル。追いかけて来るのは、ジャンタルマンタルの通ったところをなぞるように伸びるオジリオン。さらに外からはゴンバデカーブース。最内の争いは、ラチにぶつかる危険を察知した武豊がボンドガールを追う手を止めた。キャプテンシー、鞍上・M.デムーロも手応えの無さも相まって追うのを止めた。結局、最内を抜けて来たのはアスコリピチェーノだった。抜け出してから最良の『切れ味』でコンバデカーブース、ロジリオンを交わして2着に上がったのはアスコリピチェーノだ。一見、強い馬2頭のワン・ツーに見えるが、直線、とんでもない修羅場と紙一重のレースだったことを、心に留めて置きたい。ま、『全馬無事だった』ことが何よりだが・・・・・・納得のいかないレースだったことも事実。なんか、すっきり楽しめないね」

 

天使:「ま、確かにな。『強い、強い』ていわれながら、まだ1勝のボンドガール。早よ、ホントの『輝き』を与えてあげたいもんやな。ほな、このへんで。ではでは」