『薔薇一族』・・・・・・1990年代、フランスから輸入された繁殖牝馬ローザネイ(バラの妖精)からを祖とする一族。
ローザネイの直仔であるロゼカラー(バラ色5)重賞1勝、ロサード(バラ色の)重賞)5勝、ヴィータローザ(バラ色の人生)重賞3勝。
ロゼカラーの仔、ローズバド(バラの蕾)重賞2勝、ローゼンクロイツ(バラ十字軍)重賞3勝。
1995年から2007年にかけて多くのファンの心をつかみ、ターフを駆け抜けて行った『薔薇一族』の馬たち。
心残りはG1制覇のなかったこと。
なかでもローズバドはオークス2着(テイエムオーシャン)、秋華賞2着(レデイパステル)、エリザベス女王杯2着(トゥザヴィクトリー)、3連続2着、載冠はならなかった。
『薔薇一族』33戦のG1挑戦で成し得ない勝利。『薔薇一族』の悲願となった。
2009年、ローズバドの3番仔として登場したローズキングダム(バラの王国)。
新馬戦、東京スポーツ2歳Sと連勝し、朝日杯フューチュリティSで3連勝、G1制覇。
『2歳チャンプ』となって悲願を達成した。
さらに、
2010年、ジャパンカップを制し、王道のG1制覇。
まさに、王国を築き上げるか?と思われたローズキングダムだったが、4歳、5歳、走るにつれ精彩を失くし、G1では二桁着順、G1馬として不名誉な結果を残したまま、6歳でターフを後にした。
母ローズバドがクビ差2着、4分の3馬身差2着、ハナ差2着、近くて遠かったG1制覇。
ローズキングダムが母の無念を、『薔薇一族』の無念を晴らした。
しかし、『薔薇一族』の夢はもっと、もっと壮大なもの。
母から子へ孫へ・・・・・・永遠に受け継ぎたい『薔薇一族の血』。
ローズキングダム以降、1頭も出ていない重賞勝ち馬。それでも、『薔薇一族』の牝馬たちがその仔を、さらにその仔を・・・・・・『薔薇一族』の牝系を守っていまにある。
ローザネイの仔ロゼカラー、その子ローズバド、その仔ローザブランカ(白ばら)、その仔がロサグラウカ(バラの品種、花びらが白からピンクへ色変わりしている可憐な花)だ。
ローザブランカの仔はバンゴール、トレジャートローヴ、フォースライン、4番仔にして初めて『バラ』の名をもったのがロサグラウカ。
ローズキングダム、ローゼンケーニッヒ(バラの王)を叔父にもつ。
2歳11月、福島新馬戦・芝2000mを好位から抜け出し勝利。
3歳2月、水仙賞(500万下)も好位から抜け出し、勝利。
2戦2勝でオークスへ向かうこととなった。
アーモンドアイ、ラッキーライラック、リリーノーブル、サトノワルキューレ・・・・・・強い牝馬たちが集まった。
わずか2勝、それでも唯一負けていない馬ロサグラウカ。
父ルーラーシップの母はオークス馬エアグルーヴ、その母もオークス馬ダイナカール。
母ローザブランカの母ローズバドはオークス2着、その母ロゼカラーはオークス4着。
オークスに最も縁あるに血統?
古き良き血をいまに、そして、未来へ・・・・・・。
そのためにも、
いまに全力・・・・・・ロサグラウカは走る。