桜花賞は断然人気のハープスターが勝利。
レッドリヴェールにクビ差、阪神ジュベナイルフィリーズのハナ差をリベンジした。
クラシック第1弾・皐月賞。
上位人気馬の実力が均衡、混戦模様だった。
父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリー。全兄にトゥザグローリーをもつトゥザワールド。
兄以上といわれた良血は、新馬戦こそバンドワゴンに6馬身ちぎられた2着も、未勝利戦、黄菊賞(500万下)を連勝して2歳戦を終わった。
3歳になり、1月・若駒S(オープン)を勝ち、3月・皐月賞トライアル・弥生賞で初の一線級との顔合わせ。
単勝1.6倍は期待の高さの表れ。
中団から徐々に進出、直線抜け出したが、ワンアンドオンリーの猛襲に合い、ハナ差、からくも勝利した。
新馬戦こそ2着となったが、その後は4連勝。
兄トゥザグローリーを超える逸材、真価を発揮するか!
同じ4戦3勝、2着1回。2着に負けたのは2戦目新潟2歳S、負けた相手はハープスターというのがイスラボニータ。
父フジキセキ、母イスラコジーン。
ハープスターに敗れた後、いちょうS1着、東京スポーツ杯2歳S1着、3歳になって、2月・共同通信杯1着。
皐月賞有力候補までのし上がったが、むしろ、新潟2歳Sでイスラボニータに3馬身差をつけたハープスターの評価をより高めた。
そのハープスターが桜花賞を勝った。
何の関連性もないイスラボニータだが、『勝たねば・・・・・・』そう感じた。
バンドワゴンをきさらぎ賞で破ったトーセンスターダム。
ディープインパクト産駒。叔父に天皇賞秋馬トーセンジョーダン、ダービー3着トーセンホマレボシがいる良血。
新馬戦・京都2歳S・きさらぎ賞、3戦3勝。
バンドワゴンは新馬戦でトゥザワールドを6馬身ちぎり、エリカ賞(500万下)でもヴォルシェーブに5馬身の差をつけた。
きさらぎ賞でトーセンスターダムに敗れ、脚部不安で休養中、クラシックは全休となった。
皐月賞幻の1番人気馬といえるバンドワゴンに勝ったトーセンスターダム。
その強さは、本物か!
ラジオNIKKEI杯2歳Sを7番人気で制したワンアンドオンリー。
ルメール騎乗で見せた切れ味。
3月、弥生賞で再び横山典弘に戻り、最速の上がりでトゥザワールドの2着。
ラジオNIKKEI杯2歳S勝ちがフロックでないことを証明した。
父ハーツクライが在籍していた栗東・橋口弘次郎厩舎に所属し、父仔を管理することとなった橋口師にとっては思い深き馬であったことは、言うまでもない。
父ヘニーヒューズ、母ランニングボブキャッツ。
アメリカから来た外国産馬アジアエクスプレス。
新馬戦5馬身差、オキザリス賞(500万下)7馬身差、ダートで圧勝した馬が朝日杯フューチュリティSに出走。
勝ってしまった。芝の『2歳チャンプ』。
3月、皐月賞トライアル・スプリングSはロサギガンティアの2着。
馬主はバンドワゴンと同じ馬場幸夫氏。バンドワゴンの分まで旋風を巻き起こすか!
スプリングS勝ち、藤沢和雄厩舎が送り出すロサギガンティア。
若葉S勝ちから挑むアドマイヤドン産駒は、アドマイヤデウス。
朝日杯フューチュリティS3着、シンザン記念2着、若葉S2着はウインフルブルーム。
混戦皐月賞、隙あらば・・・・・・虎視眈々と上位を狙う馬たち。
4月20日、皐月賞。
1.ワンアンドオンリー
2.イスラボニータ
3.クラリティシチー
4.クリノカンパニー
5.アデイインザライフ
6.アドマイヤデウス
7.トーセンスターダム
8.ステファノス
9.スズカデヴィアス
10.ベルキャニオン
11.ロサギガンティア
12.タガノグランパ
13.キングズオブザサン
14.バウンシャッセ
15.コウエイワンマン
16.アジャエクスプレス
17.トゥザワールド
18.ウインフルブルーム
1番人気トゥザワールド、2番人気イスラボニータ、3番人気トーセンスターダム。
4番人気ワンアンドオンリー、5番人気アジアエクスプレス。
18頭、好スタートを切ったのは外枠勢だった。
大外から内へ切れ込むウインフルブルームがハナを切り、
2番手に16番枠アジアエクスプレス、
その後ろに牝馬挑戦の14番枠バウンシャッセ、外に17番枠トゥザワールドが並んだ。
クリノカンパニー、トーセンスターダム、キングズオブザサン、3頭が並び、
その後ろから行くのがイスラボニータだ。
中団にロサギガンティア、アドマイヤデウス、ステファノス。
後方にベルキャニオン、アデイインザライフ。
最後方がワンアンドオンリーだ。
1000m60秒2、平均ペース。
4コーナーへかけて、後方からアデイインザライフ、ワンアンドオンリーが上昇を見せるなか、
先頭で直線を向いたウインフルブルーム・柴田大知!
アジアエクスプレス・戸崎圭太!
トゥザワールド・川田将雅!
ピンク帽3頭が雁行態勢だ!
まだ余力ある、逃げるウインフルブルーム!
迫ったのは、トゥザワールド!
アジアエクスプレスの伸びが怪しくなった。
大外から、3頭に迫ったのはイスラボニータ・蛯名正義だ!
前を見ながら、グッと我慢した。
勝負時を待った。
その、勝負時はいまッ!
エンジン全開させたイスラボニータ。
アジアエクスプレスを交わし、トゥザワールドを、ウインフルブルームを交わし、
一気に先頭に躍り出た!
負けてなるかッ!
喰らいつこうとするトゥザワールド。
だが、もう差し返せない!
後方から、矢のように飛んできたのはワンアンドオンリー・横山典弘!
ゴール前、凄まじかった。
だが、その切れ味はウインフルブルームに並びかけるのが精一杯だった。
皐月賞、混戦を制したのはイスラボニータだ!
1着イスラボニータ
1馬身4分の1
2着トゥザワールド
半馬身
3着ウインフルブルーム
アタマ
4着ワンアンドオンリー
半馬身
5着ステファノス
(つづく)