社台期待の新種牡馬サンデーサイレンス。

その産駒牝馬『2強』、日本の良血『女優』ダイナアクトレスの仔プライムステージ、アメリカの良血ダンシングキイの仔ダンスパートナー。


その2頭を上回る勢いで支持を集める地方・笠松の最強馬ライデンリーダー。

笠松で10戦10勝、中央の桜花賞トライアル・4歳牝馬特別を勝ち11戦11勝。


プライムステージ・岡部幸雄、ダンスパートナー・武豊、ライデンリーダー・安藤克己。

騎乗ぶりにも注目が集まった。



そんななか、『オレの馬が勝つ』、豪語する騎手がいた。

馬を見る目、騎乗ぶりでは天才肌の田原成貴だ。

歯に衣着せぬ発言で多くの衝突を生んできたが、その騎乗技術を絶賛する調教師、騎手は多い。


田原成貴が豪語する馬。それが、ワンダーパヒュームだ。

母ラブリースターは『天馬』トウショウボーイ産駒で、エリザベス女王杯3着馬。古馬時代に金鯱賞・北九州記念、重賞連覇時に騎乗したのが田原だ。

母の最も強かった時を知る田原。『あの母の仔なら・・・・・・』、ワンダーパヒュームの背中を通して、何を感じたか?


1月、新馬戦勝利。2月、寒梅賞3着。3月、アネモネS2着。

わずか4戦目で、桜花賞をめざす。




4月9日、桜花賞。

1.スターライトマリー
2.ムーブアップ
3.ダンツダンサー
4.マキシムシャレード
5.ヤングエブロス
6.ライデンリーダー
7.エイユーギャル
8.ウエスタンドリーム
9.アーケエンジェル
10.エイシンサンサン
11.ユウキビバーチェ
12.タニノルション
13.プライムステージ
14.サンエムエンプレス
15.マークプロミス
16.キタサンサイレンス
17.ダンスパートナー
18.ワンダーパヒューム


1番人気ライデンリーダー、2番人気プライムステージ、3番人気ダンスパートナー。

4番人気ユウキビバーチェ、5番人気エイユーギャル。


単勝1.7倍、ライデンリーダー。無敗馬という勲章、さらに人気を高めたのはオグリキャップ。

笠松からやってきた・・・・・・地方・笠松は、それほどにオグリキャップを彷彿させた。



内からムーブアップ、ダンツダンサー、エイユーギャル。

3頭が雁行していった。


3馬身離れた第二集団。

ごった返す中を、マークプロミス、ヤングエブロス、ウエスタンドリームが前を形成した。


中団、馬群の中、揉みくちゃにされるライデンリーダー。


桜花賞で不利とされる大外8枠、ピンク帽。

18番枠ワンダーパヒュームは、13番枠プライムステージとともに中団後方。

17番枠ダンスパートナーは出遅れもあり、後方から3頭目。


外枠不利を乗り越えられるか?



どこで仕掛けるか、注目のなか。

3コーナー、外から進出を開始したのは7番人気、いち早く田原成貴が動かせたワンダーパヒュームだ。


上がりを見せながら直線へ。



凄まじい切れ味を見せたのは、ワンダーパヒューム。

前をとらえて先頭に立った。



何が来る? 来るなら、来い!


田原は追った。早め先頭は賭け。



直線半ば、内から迫ってきたのはプライムステージ。


岡部が馬体を合わせにかかる。




黙ってはいない!


大外から、伸びてきたダンスパートナー。


やはり、来た。



一気の切れ味で、ワンダーパヒュームに並んだ。


負けられない、譲らない。



ワンダーパヒュームとて同じ。


田原が言った、『オレの馬が勝つ』。


負けられない。譲らない。




馬群をこじ開け、やっと光が見えたライデンリーダー。


だが、すぐそこがゴールだった。


前の3頭には、追いつけない。




クビ、アタマ、1馬身4分の1。


動かしがたい着差。



桜花賞馬に輝いたのは、



ワンダーパヒュームだ!



1着ワンダーパヒューム

2着ダンスパートナー

3着プライムステージ

4着ライデンリーダー

5着ユウキビバーチェ。