天使:「コディーノ絶対神話は崩れたな」

悪魔:「スタートはまずまずやったけど、外の馬が速くて7番手ぐらいを追走。3コーナー中ごろから外に出して押し上げて、4コーナー回ったとこでは先頭集団。直線入ってすぐに一歩先に抜け出したロゴタイプと叩き合い。交わせそうで交わせずに、そのままゴールやった。なんの不利もなく、ロゴタイプに負けたね」

 僕:「勝ったロゴタイプは外から素早く好位づけ。コディーノを待ってたかのように、上がってきたコディーノより先に先に動いて、ゴールまで先を譲らなかった。今回は完全な力勝負で勝った。さすがにデムーロだと思うし、それに応えたロゴタイプは夏より数段、力をつけていたということだね。それとコディーノは間違いなく強い馬だけど、怪物じゃなかった」

天使:「なんか騎手も厩舎もリップサービスが凄すぎて、マスコミも完全に踊らされてた雰囲気があんな」

 僕:「確かにね。まだ、2歳。素質に惚れ込むのはいいけど、あまりそれを吹聴すると負けた時の馬がかわいそう。ファンが期待を膨らませ過ぎて、失望を持っちゃう。負けたとはいえクビ差。2歳のトップクラスであることに変わりはないからね。どんなレースにも対応できるスピードと器用さのある馬だとは思うけど、ねじ伏せて勝つ、という力強さはまだない。母系からはマイル向きのような気もするし、2000m、2400mと距離が延びるクラシックはどうかな? と思うんだけど。ま、それは来年の走りを見たあとでの判断になるけどね。もっと、成長するだろうし」

悪魔:「ロゴタイプも、3着のゴットフリートもローエングリンの産駒やね」

 僕:「そうだよね。ローエングリンはジャパンカップを勝ったシングスピールの直仔。世界の名血といわれ、マイルの逃げ馬として人気があった。マイラーズカップ(1600m)と中山記念(1800m)を2勝したけど、結局、G1は獲れなかった。2年目の産駒が早々とG1を獲ってしまった。世界の名血が種牡馬となって生きるかもしれないね。ただ、ロゴタイプもマイルが適距離のような気がする。ゴットフリートも同じくだけど。ゴットフリートは2戦2勝、内枠ということで3番人気に祭り上げられたけど、人気通りに3着に突っ込んだ。なかなかの力は持っているね」

天使:「4着はコディーノと同じ藤沢厩舎のフラムドグロワール。レース運びの上手さで4着に来たな。やっぱり、中山の1600mは上手さのある馬が上位に来るなぁ。2番人気のエーシントップはロゴタイプと同じような位置から8着に沈んだ。内で揉まれ込んだせいかなぁ。今回は脆かった」

 僕:「ちょっと、意外だったね。もっと踏ん張るかと思ったけど。後ろからは5着に来たティーハーフが最先着。最速の上がりを見せたんだけど。新馬から評判の馬。差し脚だけは光るものがあるんだけど。来るのが遅すぎだよね。不器用な馬」

天使:「5着から10着までは、クビ、クビ、クビ、クビ、ハナ、このへんは大差なかったな。ま、来年の成長に期待、いうとこかな。ほな、ではでは」