まずは、AP通信の記事から
~DPRK 'calls for militaly talks'~
(SEOUL(AP)) 2008.9.28

North Korea has proposed holding militaly talks with South Korea
in what would be the first official contact between countries
since Seoul's new conservative government took the office in Feburury,
a defence official said.

「わかるようで、なんとなくわかからない」、「痒いところに手が届かない」感じがありませんか?
「多分こうだろう」と推測できても、「じゃ何でなの?文法的な説明してよ」と言われたら?
ネットで調べると質問箱で結構質問されていました。「in what」は鬼門のようですね。OKWaveコミュニティに寄せられた質問を私なりに修正して解説してみます。

(例)I concealed the ring in what I thought was a safe place.
「私は自分が安全だと思った場所にその指輪を隠した。」

この文を次の2つに分解します。その前に関係代名詞「what」を「the thing which」→「the place which」に置き換えてみます。

I concealed the ring in the place.
私はその指輪をその場所に隠した。

I thought the place was a safe place.
私はその場所が安全だと思った。

これを1文にすると、

I concealed the ring in the place which I thought was a safe place.

注:「which」は「thought」の目的語ではなく主格(a safe placeは補語)です。(連鎖関係代名詞)

さて「the place which」を「what」に戻します。

I concealed the ring in what I thought was a safe place.
となり、例文になります。

では、AP通信の記事へ・・・・・

North Korea has proposed holding militaly talks with South Korea
北朝鮮は、韓国との軍事協議の開催を要求してきた.

in( what would be) the first official contact between countries
国同士の最初の公式な接触において(直訳)

( )のwhat would beは訳出していません。一文にすると、

北朝鮮は、国同士の最初の公式な接触において、韓国との軍事協議の開催を要求してきた.

この訳文からだと、この要求「行為」をしてきたこと(has proposed)が「最初の公式な接触」(the first official contact)になってしまいます。
もちろん、そうではなく(would be)ですから、「軍事協議を開催すること」(holding militaly talks)が「そうなるだろう」ということです。

ポイントは、(状況のinと関係代名詞what)です。
what→the thing whichとして

The thing which would be the first official contact between countries
国同士の最初の公式な接触になるであろう事態において(in)

最初の例文でしたようにthe thingをthe case(状況)に換え、そして推量表現(would)を少し修正して訳してみます。

in the case which would be the first official contact between countries
実現すれば国同士の最初の公式な接触になる状況(において)

かなり、直訳して、しつこい印象ですが、要は、それが実現すれば、初の公式接触になるという2国間状況の中、北朝鮮が軍事協議を求めてきた、ということになります。以下のように訳してみました。

(試訳)
北朝鮮は、韓国との軍事協議の開催を要求しており、それが実現すれば2月の韓国新政権発足以来、2国間における初の公式な会合となるだろう、と韓国国防省筋は言った。

英字新聞