目の前で衰えていく親など見たくないが、一緒の家庭で過ごしている以上これから嫌でも見なければならなくなる。
生老病死というのは人間の運命であるが、実際に実の親がそうなると心の準備をしていてもきつい。
たとえ人の気持ちが分からない、と言われる発達障害でも何ら変わりはない。
むしろ人の気持ちなど一切抜きにしたとしても、肉体的精神的に衰えていく事実ばかり目にしてしまうから一層きつい、まである。
しかし見なければそれで済まされるのかと言われたらそうではなく、できる範囲で面倒は見なければならなくなる。
音頭でもとって住環境とか変えようにも当然親の意識とかもあるし、急に変えたことで更に衰えていくこともあるから簡単に動かせない。
こんなこともあろうかと介護従事者初心者講習(昔で言えばホームヘルパー2級)とか受けているが、実際に何の役に立つかも分からない。
介護の技術的なことは身についていても介護の時の声かけとか相手への気遣いとかそういうコミュニケーションに関する問題(障害)はあるので、
身体が介護できるように整えられていても精神面の都合上、実際に相手を尊重しながら、話しながら介護できるかどうかは不明である。
かと言って自分の収入がおぼつかないので自分の金で親をサービスのある特養とか老健に入れられる、なんてことは一切無い。
お金のことに関しては自分に決定権も発言力も何ら備わっていないことは事実である。
お金がないうえに、何か災害が起きたときの家の修理、肉体労働とか役場への申請、
介護の前段階の病院や福祉施設への送迎とかも自分の運転でしなければならない。
精神科まで頻繁に送迎するような状態になれば、認知症等々で精神障害の手帳を申請するなどしなければならないが、
そこはうつ病兼発達障害で障害者手帳を申請するときに自分が十数年前に既に通った道だ。
簡単に言えば自分の精神に障害があっても、新しいより重度な障害者が家庭内で出れば当然介護しなければならない。
うつとか発達障害で人間を扱えるキャパシティが少ないのに認知症や転倒、けが防止でさらに手間がかかる将来をどうすればいいんですか。
極論自分が面倒を見きれるのは、私の目から離れても何の問題もない人である。つまり健常者以外の何者でもない。
親として子に介護されたいのもわからないではないが、少しは私自身の持っている、診断されている障害の中身について調べてほしいものである。
自分でもいざ診断されたら自閉症に関する専門書は片っ端から本屋で買い求めて、何が自分に起きているか、
何をすれば自分にとって負担が少なくて済むか、精神的に平和にするにはどうすべきか、を必死に調べたのに。
その辺の具体的な対策無くして介護しろなんて本当に都合のいい話じゃないですか。自分以外に。
私の精神的な健康はどう維持すればいいんですか。
「普段声を荒げるような人ではなかった」というような人でも肉親の介護に携われば平和に終わるはずもない。
ましてや精神的に不安定だと自覚している人間に介護を頼むなんて、精神的に共倒れ的な的な意味で死にたいのか、と思う。
誠に遺憾である。
私がそんな立場になれば血縁者に介護を頼むなんてしないから孤独に死なせてくれと思う。これ以上醜態は晒したくない。
本当に誠に遺憾である。