よく仮定の問いで「自分が昔に戻れたらどうする?」とかいう質問があるのだが、
結局「あんたはいずれ障碍者として生きることになるように生きる」というのが関の山であろう。
本格的に発達障碍をなかったことにするならば、十数年前はおろか、
生前までやり直さなければならない。そうなると生まれてくるのは確実に自分ではありませんが。
だがそうでもしなければ発達障碍をまとわないで生きていられるという仮想は成立しないのだ。
「学生時代にあの子に告白しとけばよかった」とか
「学校入試をもっと真剣にやっとけばよかった」とかそういうレベルの問題じゃないですから。
まずは遺伝子レベルの問題なんですから!!
まだ帰ってやり直そうという時代があるだけいいじゃないですか!!と言いたい。
教育を受けて話のバリエーションが増えたところで、
根本的なコミュニケーションの障碍はどうにもならないものである。
言葉を多く仕入れても、いきなり話を振られて困惑することが多くなれば、
それは語彙が多いとはとてもいいきれない。
なので、「昔に戻って何をする」という問いにはロクな答えが出ず、
せめて社会的、福祉サービスが拡充されることのみを思い願うものである、
それ以外に一体何をどうすれば現状をよくなる手段が見つかるのであろう。
一回霊的に生まれ変わるべきとか、そういうレベルの話だと思っても特に違和感などない。
笑い飛ばしたフリをしてやり過ごさざるを得ないほど、やりきれないものである。
笑い飛ばしたフリをしてやり過ごさざるを得ないほど、やりきれないものである。