発達障碍の不毛な犯人捜し | 隠者の庵

隠者の庵

自閉症スペクトラム(広汎性発達障碍)当事者が気ままに壁打ちで文章を書き連ねます。
あと趣味についても適当に書き連ねます。何故か見た夢も記述します。

こういう身分で言うのも何だが、こういう身分になってしまうと、
ついつい「原因が自分のみならず、何か他の要因があるのではないか」と
あら探しをしてしまう。
 
最近はやり(?)の遺伝子検査なんて、本当にナンセンスなんだぜ。
糖尿病やら統合失調症やらがんやらが遺伝的に何らかの関連がある、といわれつつあるというのに、
最近はやりだした(?)発達障碍でも、同じような事が起きないとは限らない。
何も起こらない方がいいのは知っているし、過去など調べる理由も原因もない、
本当に不毛なものだとは思うのだが、いったん誰か親戚にそういう症状が出てしまえば、
自分のように不安になって何かをあら探しのように調べて、
「自分だけが原因ではない」とか勝手に結論づけたり、
「そっちの家庭には発達障碍の当事者がいるから」とか何とか理由をつけて
勝手に疎遠になろうとするのが出てこない保証はない。
限りなく不毛な話である。
 
カミングアウトも本当に慎重に、度が過ぎるほどに慎重にやらねば、結果として、
自分の首だけでなく他人の首まで巻き込んでしまう。
空気が読めないのが主症状の人間が空気を必死に読む姿を想像したら、
その労力をもっと自分が出来ることに使ったらいいのに、とか我ながら変なことを思う。
 
もとより自分は出来不出来がはっきり目に見える形で明らかになっている。
暗記はかなりの出来になるが、計算をやらせると即死レベルである。
だが、それでは進級も卒業も出来ない。何とか赤点をとらないレベルでもがいていた。
当然数学の何が楽しいかもわからない。
そういう偏りも含めて、たくさんの観点から見て、発達障碍とは何なのか、を見ないで、
発達障碍はこうだから、きっとあなたもこうだ、というのは、自分も含めて、
本当に早合点だと思う。
 
人間は、死ぬまで(方向は問わないけれど)発達するものなのです。