これでも都市部に住んでいた頃はもう少しアグレッシヴだったし、何かを買いに行ったり何か趣味に取り組むというのも比較的積極的にやった。
今田舎に住んでいて作業所と自宅を往復するのがほとんどなのは、それ以外にすることがない、とも言う。
食事のために買い物をしても店の違い、あちこちで必要なものの分担というものがない。そもそもそんなに店がないから。
好きなことをするにしても趣味のものを取り扱いしている店がないから自宅を出ていっても近くで特に買えるものがない。
何かをしたくてもする人も取り組む人もいない。
興味があることができれば出て行くのだろうが残念なことにサークル活動とか聞かない。
となれば一人で何とかするしかないが一人だと自宅で完結してしまっているため外に出る理由が勝手に失われる。
田舎の中に特に娯楽があるということでもなく、どこかへ遠出をしなければ何もできない。
外に行ってもすることがなければ外に出ていないのと同じである。ならば引きこもり同然みたいなものである。
もはや通販か何かで自分に必要な物を取り寄せるしかない。
そこには店舗もウインドウショッピングも直に触れる感覚もない。
本当は店に行きたいがそれだけでも数千円とそれなりの時間がかかる。
都市では帰りにちょっと寄り道すればよかったものが、田舎ではあえてそこまで自力で進まなければならない。
田舎とはそういうものである。
何かの弾みでないとろくに文化に触れることもかなわないし、
障害者手帳の恩恵で半額とか免除になる施設なんて地元にはほとんどないから、恩恵を受けようと思えば必然的に遠出せざるをえない。
せめてスポーツ施設の割引がきくくらいである。映画館とか芸術施設とかそんなものはない。
要するに今住んでいる場所で何もできないから必然的に引きこもりのような状態に勝手に近づいていくようなものである。
そしてそれが田舎の定めである。
誠に遺憾である。