サンデー毎日のロッキー青木連載を再開しました。

 

 貯金ゼロから年収49億円 ヤバすぎる人生へ、ようこそ――。

 そう書いたキャッチコピーが評判を呼んだ米国映画がある。ひと頃、ニューヨークの株式市場を席巻した株式ブローカーのジョーダン・ロス・ベルフォートをモデルにしたコメディ映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート(ウォールストリートの狼)』だ。2013年に発行されたベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を原作とする。ウォール街の投資銀行「LFロスチャイルド」の営業マンだったベルフォートが億万長者を夢見て自ら投資会社を興す。投資先の株価を吊り上げるため、ヌードモデルを使って乱痴気パーティを繰り返した挙句、逮捕されてしまう物語だ。実際にベルフォート自身、株式の相場操縦や詐欺行為で、2年近い刑務所暮らしを余儀なくされている。レオナルド・デカプリオが主役を演じ、映画終盤の逮捕シーンで叫ぶ。

「俺が逮捕されるなら、ロッキーはどうなんだ」(以下略)