生コン試験係養成講座シリーズです。
今回は、標準化と品質管理(4)です。
標準化と品質管理(4)
今回も標準化と品質管理についてです。
今回は「管理図」についてです。
品質管理において「管理図」は
重要なツールの一つです。
それでは、以下に管理図について説明します。
管理図とは
品質管理における管理図は、
製品の品質管理において、
製造工程が安定しているかを判断するために、
品質のばらつきを分析・管理するためのグラフです。
主に生産現場で利用され、
後述する「QC7つ道具」の一部としても知られています。
品質管理とは
品質管理は、
企業が製品やサービスを作成する際に、
顧客が要求する品質レベルを
満たすための取り組みを指します。
目標とする品質レベルと
実際の品質との間に
ギャップがあるかどうかを調査し、
目標に近づけるために管理を行います。
QC7つ道具とは
前回も解説しましたが、
品質管理に役立つツールとして、
QC7つ道具があります。
- チェックシート
- 散布図
- 特性要因図
- グラフ
- ヒストグラム
- パレート図
- 管理図
管理図の仕組み
管理図は、
時系列で得られた特性値の変化を
折れ線グラフで表現し、
中心線(平均値)と
上下の管理限界線(UCLおよびLCL)
を含みます。
特性値が管理限界線を
超えているかどうかで
工程の異常を判断します。
管理図の種類
管理図には計量値管理図と
計数値管理図の2つの主要な種類があります。
計量値管理図
計量値管理図は、
測定データを対象とします。
主な種類には以下があります:
- X−R(Xbar-R)管理図: 群ごとの測定値の平均(X)と範囲(R)を同時に表示します。品質のばらつきを分析します。
- X−s(Xbar-s)管理図: 群ごとの測定値の平均(X)と標準偏差(s)を同時に表示します。データ数が多い場合に有用です。
計数値管理図
計数値管理図は、
不良品数などのカウント可能な離散的な値を
対象とします。
生コン工場では使用しないと思います。
主な種類には以下があります。
- np管理図
- p管理図
- c管理図
- u管理図
異常判定ルール
管理図の異常判定ルールは、
品質管理において重要な指標です。
JIS Z 9021「シューハート管理図」
で定められている異常判定ルールをご紹介します。
以下は、シューハート管理図における
異常判定ルールの概要です。
- 点が管理限界線の外にある場合に、異常と判断します。
- 長さが9以上の連が現れた場合に、異常と判断します。 連は中心線の一方の側に連続して現れた点の並びを指します。また、長さ7以上の連が現れた場合にも異常と判断されることがあります。
- 6点以上連続して上昇または下降する場合に、異常と判断します。 傾向があると言います。
- 14点が交互に増減している場合には、異常と判断します。
- 連続する3点中、2点が2シグマから外れた領域A(±3シグマ)またはそれを超えた領域に存在する場合に、異常と判断します。
- 連続する5点中、4点が領域B(±2シグマ)またはそれを超えた領域に存在する場合に、異常と判断します。
- 連続する15点が領域C(±1シグマ)に存在する場合に、異常と判断します。
- 連続する8点が領域C(±1シグマ)を超えた領域にある場合に、異常と判断します。
これらの異常判定ルールを理解して、
工程の異常を早期発見することが重要です。
詳細は、JIS Z 9021「シューハート管理図」を見てください。
次回は「特性要因図」についてです。
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