4.組織の状況において、外部及び内部の課題及び利害関係者のニーズ及び要求事項を抽出して適用範囲を決定して品質マネジメントシステムを構築しました。
5.リーダーシップでは、品質マネジメントシステムでトップマネジメントの役割を明確にしています。
5.1 リーダーシップ及びコミットメント
5.1.1 一般
ここでは、トップマネジメントが品質マネジメントシステムで行わなくてはならないことを明確にしています。
次に挙げるものがリーダーシップに関わることで、トップマネジメント自らが実施し、説明責任があるものです。
①品質マネジメントシステムの有効性の説明責任
②プロセスアプローチとリスクの利用促進
③要求事項への適合の重要性を伝達
④品質マネジメントシステムへの積極的参加を指揮支援する
⑤改善の促進
⑥管理層への支援
次に挙げるものがコミットメントに関わるもので、トップマネジメントがリーダーに実施させ、自らが説明責任を負うものです。
①品質方針及び品質目標を設定し、それに向かっていくこと
②事業のプロセスへ品質マネジメントシステムを統合させる
③必要な資源が利用可能状態にする
④意図した結果を達成する
5.1.2 顧客重視
トップマネジメントが中心となって顧客重視を実施することが必要です。
なぜなら、品質マネジメントシステムの根幹が「顧客重視」であり、「顧客重視」が持続的成功を達成している組織の共通原則だからである。
顧客重視を実証するには、次の事項を確実にする必要がある。
①要求事項への適合
②リスク及び機会への取組み
③顧客満足重視の維持
5.2 方針
5.2.1 品質方針の確立
トップマネジメントは、次の事項を満足する品質方針を確立、実施、維持する。
①組織の戦略的な方向性を指示する
②品質目標を設定する
③要求事項を満たすことへのコミットメント
④継続的改善へのコミットメント
5.2.2 品質方針の伝達
上記で作成した品質方針を組織内及び利害関係者へ伝達する。
ただし、伝えるだけではダメで、理解され、適用されていなければならない。
トップマネジメントが機会あるごとに従業員に品質方針の成り立ちや背景、目的の先にあるものなどを伝え、話し合うなどが必要となります。
5.3 組織の役割、責任及び権限
トップマネジメントは、役割、責任及び権限を割り当てる。
次の事項を責任及び権限に含める。
①規格の要求事項への適合
②アウトプットの安定化
③パフォーマンスなどのトップマネジメントへの報告
④顧客重視の促進
⑤変更時の対応
5.リーダーシップでは、トップマネジメントの役割が要求されていました。
次の6.計画及び7.支援で、PDCAサイクルのP計画に関する要求事項になります。