御嶽山 標高3067m



地元愛知から、3000m級の山へアプローチがしやすい事もあり、いろいろな目的で足を運びました







ここ田の原登山口(王滝口)は、標高2180mの御嶽7合目に位置し、主峰 「剣ヶ峰」の山頂には3時間程の山行で立つ事ができ、一番利用されている登山口です



観光バスも車も沢山停められる大きな駐車場も有り



夏は涼しく、星もたくさん見え、紅葉も美しい場所です



なので、時には山頂へ向かわず田の原を目的地とし、星空観察に来たり



夏には避暑、秋には紅葉散策に来たりも



そして山頂へ向かう登山としては、楽しい編と厳しい編があり



楽しい編は



ビュンビュン飛び交う流星を見上げながらの、御来光登山



日が昇ってからスタートする、紅葉や眺望を楽しむ登山

 


一方厳しい編は




ある時期、ある場所へ足を運ぶための高所トレーニングのために、田の原で車中泊をさせていただきながら、日中は山頂へ登り、下山して日帰り温泉に行って再び田の原へ戻り、流星と星空観察で夜を過ごし、翌朝から山頂へ向かう事を数日繰り返しに来たり



ただただ鍛練の場所として、足腰と今で言う「体幹」を鍛えに登山に来たり



それから時にはゆるゆるの自分を、厳しい位置へ持って行くための登山であったり



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忘れ得ぬ思い出を、たくさんいただいた感謝の山です




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その思い出と感謝の山は




2014年9月27日 午前11時52分




噴火警戒レベル1からの、水蒸気噴火が起こり




戦後最大の火山災害が起こってしまいました




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それは今年で9年前の事になります




その前年の12月、自分は私生活でのちょっとした山場をクリアし、お気楽になった事がありました




「来年は、慣れ親しんだ御嶽の頂に立とう」




と、心と身体に〝新しいスイッチ〟を入れに行こうと計画していました




ただ今と同じく、予定が立ちにくい週末の中で計画は延びに延び、登山の目処がつく様になったのは9月後半~冠雪前までの週末




土曜であった噴火当日、9月27日もしくは28日の紅葉登山が一番の候補でした




それが、日頃の関わり事が詰まってきた事から27日が難しくなり




翌日28日か、翌週末の計画に変わりました




そして、早朝から夜までドタバタと追われた27日の夕方、噴火が起った事を知りました




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噴火前、年間10万人が山頂を目指すと言われていた御嶽山



 
そして噴火当日の27日は紅葉真っ盛りの週末で、多くの登山者で賑わった日




なにかしらの理由で、登山を取り止めになった方々も多くみえます




自分もただその中のひとりですが




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軽々しくここでは綴れない言葉も含め、たくさんの事が頭の中を過ります




噴火直後から、連日放送される報道を見て

 


毎年、なにかしらの形で放送される追悼の特集を見て




そして今も




当日登っていたかもしれない我が身をその場に置き、考え続けています




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ただ山頂に立つだけではない今回の登山は




9年前に計画していた紅葉登山と、ほぼ同じタイムスケジュール




はじめは噴火した日と同じ、9月27日に休みが取れて行けたら...とも考えていましたが、9月最初の週末しか無理でした




なので紅葉はしていませんが




やりたい事と、山頂で過ごす時間は決まっています



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という自分にとって、非常に思い入れのある今回の御嶽登山の記録へ





  


田の原到着は午前1時、分かりにくいけれど久々に間近に見る、御嶽山のシルエット




計6回登った御来光登山ならば、そろそろ登り始める時間ですが、3時間仮眠して






 

登山届を記入し、BOXに投函して







掲示されている規制情報



来る前にHPで確認して来た事を、しっかり再確認







5時25分



久々の田の原で日の出を迎えて




田の原での思い出を振り返りながら、周辺を散策したり









モノキュラー越しに、目指す剣ヶ峰山頂を見たりして

  


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まだ出発はしません


 

沢山の登山者の方々を見送りながら、ほぼ最後の出発になります




その訳は




先程綴った、山頂で過ごす時間が決まっている事の他に




歩を進める度に、近づく御嶽山との思い出を振り返ったり




今、自分がここにいる事を考えたり




それから




もしも、9年前の9月27日に登っていたら




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慣れ親しんだ登山道を踏み締めながら




いろいろな事を考え




静かに登りたかったからです




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皆さんが出発され、40分








自分も出発します








大鳥居をくぐって、すぐに設置してある看板




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「もしかしたら」


  

を常に念頭に置きながら...




・・・




今回、長々と思い出や想いを綴らせていただきました





ますます日々の関わり事の負荷が増し、進みが遅い記録となっていますが




この日の登山の様に









のんびりと続いて行きます