聴牌選択(ピラミッド型)
これまで「聴牌選択」のタイトルで「不思議な嵌張」や「順子先送り」を見てきましたが、待ち牌探しがほとんどで、どこが「聴牌選択」なのかと思われたかもしれません。
実は、13牌形7面待ち16パターンから1牌自摸でできる14牌形をベースに検討を進め興味ある聴牌形を選んできました。
待ちの検討は、「L型多面待ち順子拡張」が基本ですが、そのルールに載らないものがあります。
その一つが「不思議な嵌張」です。
「不思議な嵌張」には、「10牌形7牌双碰暗刻付加」以外に、「1牌欠損ピラミッド型」があります。
待ち牌Quiz
例の通り待ち牌Quizです。
ピラミッド型
まず、「ピラミッド型」の復習です。
ピラミッド型は順子3組が重なった9牌形です。
完成形ですから、そのままでは「待ち」の検討対象になりません。
そこから1牌を差し引くと「1牌欠損ピラミッド型」ができます。
この形は8牌形ですから、別途、雀頭があれば10牌形の聴牌形です。
ここでは、雀頭が付着した10牌形「1牌欠損ピラミッド型」を検討します。
ピラミッド型は左右対称形ですから、1牌欠損型は3パターンあります。
1牌欠損ピラミッド型暗刻付加
10牌形の端牌1牌欠損ピラミッド型に欠損牌側に暗刻を付加した13牌形を検討します。
自分の習慣で、これ以降は左右反転した形で表現します。
この形はピラミッド型に対子2組が加わった13牌形ともとらえることができますが、聴牌を考える上では1牌欠損型に対子と暗刻が付加した形ととらえる方が、待ちの検討対象になります。
聴牌選択
では「1牌欠損ピラミッド型暗刻付加」13牌形に1牌加えた14牌形を見て見ましょう。
4面待ちですから、1牌加えて14牌形になると4つのパターンでは「和了(上がり)」になってしまします。
待ちでない牌を加えた連続14牌形4パターンを見ていきます。
これらは右端に端対子があるケースが3つ、端凸型があるケースが1つです。
聴牌選択では、これらを解消するのがまず最初の選択です。
牌②ツモでは、端対子(牌⑧)を解消しても双碰待ちにしかなりませんが、更に、牌④ツモ⇒牌②捨てで6面待ちができます。
それ以外の3ケースは、それぞれ5~6面待ちとなります。
待ち牌Quiz解答
待ち牌Quizの解答です。
不思議な嵌張(L3凹型との比較)
先に7牌双碰暗刻付加では、不思議な嵌張のでき方として、分銅型の順子先送りという取って付けたような屁理屈を示しましたが、
1牌欠損ピラミッド型でも似た様な説明が可能か検討しました。
似た様な形をした「L3凹型順子先送り」を比べてみました。
「L3凹型」は名前も変ですが、L3型単騎牌に後ろ向き順子貼付けが起きたものです。結局はL3型の先送りです。
L3型は元々嵌張待ちがあります。それが順子先送りされただけです。
実際、左端の暗刻牌は暗刻及び雀頭とし、すべての待ちに機能しています。
一方、1牌欠損ピラミッドは左端の暗刻は暗刻および雀頭として機能しますが、嵌張待ちへの影響はありません。
つまり、L型多面待ち順子拡張ではないことになります。
この点が「不思議な嵌張」と呼ぶ理由です。