父の手 | 浜辺からの便り

浜辺からの便り

子育ても終わり、ちょっと一息する暇もなく始まった義母の介護。
10年に及んだ介護生活も2023年12月に終わりました。
実母も同じ年の9月に見送り、ポカンと空いた穴。
自分に残された人生を大切に生きたいと思うようになりました。

先週の木曜日。


定期の受診のほかに認知症の検査をお願いしていました。

そして想定外の入院。『急遽 入院』昨日は実父の受診に付き添うため、片道1時間ちょっとの実家まで前日には電話をして「明日、病院だからね。8時くらいまでには迎えに行くから」と伝えてありました。その…リンクameblo.jp


「たまには面会に来てくれよショボーン


不安そうな父の顔が脳裏に残り、面会日と仕事の休みが重なった昨日面会に行ってきました。


その日はおりしも母の月命日。


仏壇には、お花を新しく飾り遺影の母に声を掛けて出かけました。


看護師さんに案内され病室に入ると父はベッドで休んでいました。


「〇〇さん、娘さんが面会に来てくれましたよ」

と声をかけるとマスクの顔ではピン!と来なかったようです汗


「じいちゃん、私おねがい」マスクを外すと

「あ〜、どうした」

「……。 たまには面会にきてくれって言ってたじゃない汗汗

「そうだったっけなぁ。 仕事はいいのか?」

「今日は休みおねがい


そんなやりとりから始まり、たわいのない話をしながら、ずっと父の手をさすっていました。


(ずいぶんと痩せて細くなったなあ)


と感じました。


そして何度となく同じ話を繰り返す父。

(そうだよね…ショボーン)

「うん、うんおねがい」と頷いたり、相槌をしてみたり。


帰りがけ

「兄ちゃんや(兄嫁の)〇〇さんにもありがとう。よろしく言ってくれニコニコ」と言づかり

そのことを兄にメールで報告をすると、


「ウソをついているのか、演技なのか…」と返ってきました。


生涯その溝は埋まることはないんだ、と改めて思いました。