30歳の誕生日に、親にカミングアウトをした。
正直に言うと、するつもりなんてなかった。
親はどうせ先にいなくなるし、自分の人生なんだから、わざわざ言う必要もないと思っていた。
でも、なぜかその時は違った。
理由なんてない。ただ「今言わないと、このまま一生言わない」と思った。
とはいえ、面と向かって言う度胸なんてない。
だから手紙で済ませた。
逃げたと言われても仕方ないと思う。
誕生日は友達と過ごしていたし、直接顔を合わせなくていいタイミングだったのも都合がよかった。
数時間後、親からLINEが来た。
「お前の人生だから、お前が幸せだったらそれでいいよ」
正直、思った。
テンプレかよって。
でも同時に、それ以上何も言われなかったことに安心している自分もいた。
否定もされず、深く踏み込まれることもなく、ただ受け流されたような感覚。
それでよかったはずなのに、今になって引っかかっている。
受け入れるなら、ちゃんと向き合えよって思ってる自分がいる。
そしてそれ以上に、
「じゃあなんで自分は逃げたんだよ」って、自分に対して思ってる。
どうせなら、ちゃんと目を見て、自分の言葉で伝えたかった。
でも、もう終わったことだ。
ただ一つ言えるのは、これはゴールじゃないってこと。
カミングアウトは、一回言って終わりじゃない。
ここからどう関わるかの方がよっぽど重要だと思ってる。
だから次は逃げない。
ちゃんと自分の言葉で、自分の人生を話せるようにしていきたい。