いすみ市に隣接する布施に建つ長福寺に立ち寄りました。
長福寺は大同2年(807年)宗祖伝教大師
自ら建立されたと伝えられる古寺です。
度重なる罹災により古代、中世の寺歴は詳らかでは無いが、
源頼朝の関りがあり石橋山の戦いの後房総に逃れた頼朝が
平家追討の書状を当寺でしたためたが、
その時当寺の差し出した硯が素晴らしかったので、
「硯山」の山号を受けたと伝えられ、
寺は天台宗硯山長福寺と称されています。
本堂の欄間には波の伊八の彫刻があります。
境内に一歩足を踏み入れると古い地蔵尊が祀られています。
少し離れて山門が見えます。
人里離れた所に立つお寺ですが、
庭木が綺麗に整枝剪定されています。
山門の左右には足さすりの仁王様があり、
足の痛みを取る仁王様として知られています。
長福寺には源頼朝伝説で千葉県指定天然記念物の
「筆掛けの槙」があります。
源頼朝がこの寺に立ち寄った際、書状をしたためるため、
「硯と筆」を所望しその時筆を掛けたことから、
「筆掛けの槙」と言われるようになりました。
筆掛けの槙は樹高12m、目通幹囲4.8m、
推定樹齢1.350年です。