2022年箱根の紅葉1(禅寺) | 雲水・ISAのブログ

雲水・ISAのブログ

日本は神の国
仁術師

この日は午前中から海沿いの渋滞が始まっていた。普段はあまり見かけないイタリア車に遭遇するので不思議に思っていたら、海岸沿いの駐車場でイタリア車のイベントがあったみたい。自分も覗きたかったけれど、当日の目的地は来年に閉館する「星の王子様ミュージアム」と紅葉狩りであるために、寄り道はせず、先を急いだ。

今年の季節感は少しずれていて、都市部と山間部の紅葉の時期が反対になっているところもある。富士周辺は既に見頃を過ぎていると思い、箱根に行くことにした。マスコミも箱根の紅葉が見ごろだと騒ぎ立てるので、渋滞する前に時間差で逃げ切らなければならない。

峠を上って来るときから紅葉が見ごろを迎えていることがわかり、期待していたけれど、その通りだった。まさに最高のタイミング。

今年はいつも行く公園や美術館ではなく禅宗の古刹にした。寺院は大規模な観光施設ではないため、駐車場に入れるか心配であったけれど、ギリギリで入ることができた。隣は白いマスタング。

参道を歩きながら上を見上げる。

仁王門の手前の池。

池にはナマズに乗った羅漢像。このお寺は地元住民との関係が深く、住民たちは先祖の供養のために亡くなった先祖の姿を羅漢像として寄付する人が多いらしいことを後から知る。しかし、ナマズに乗ったご先祖様なんかいるものだろうか?水族館のイルカの調教師だったのかなあ?海鮮料理店の関係者か?

ここの仁王門は仁王立像ではなく、左右の門扉にブロンズ製の仁王様がいらっしゃる。

イタリア在住の彫刻家の作品で、サイズはそれほど大きくはないけれど、迫力と存在感は立像にも負けていない。

本堂の隣にある丘には近隣の住民たちが寄付をした羅漢の森がある。

森の木々の紅葉はちょうど見ごろ。

まるで見事な紅葉を眺めているかのような羅漢。

視線の先はこの通り。

あごひげの長い丸い羅漢。すべての羅漢像はご先祖の生前の姿をモデルに作られているそうだった。

足元にはところどころに可愛らしい紫色のリンドウが咲いていた。

本堂周辺の紅葉。瓦屋根の上は色の競演。

本堂の向かい側が丘の斜面になっていて、小径が続いている。

小径の両側に様々な羅漢像がいらっしゃり、先へ進むのが楽しみになって来た。

鐘楼。よく見ると、右下に羅漢像らしいものがある。

羅漢がお辞儀をしていた。

なだらかな斜面になっており、奥の開けた場所は墓地になっている。

丘の斜面に生えた木々の根元や間に様々な羅漢がいらっしゃる。

羅漢像の上には天然のステンドグラス。

羅漢像の製作には個人の写真を持参する人が多いとのことだったけれど、なるほど、どこかで見たような人相の羅漢が少なくない。

本堂横の合掌する羅漢立像は安定感があり、目立っていた。

羅漢像が住民のご先祖様であることを教えてくれたのは、近くにある豆腐店の女主人だった。昔から時々寄っていたけれど、お話するのは初めて。店内に羅漢像の解説があったので話しかけたところ、自分たちの先祖の羅漢は「左手に水の入った瓢箪を持ち、右手に大豆を持っている」と紹介してくれた。

 

その話を聞いてすぐに思い出したのがこの画像。撮影した時には、その関係を知らなかったけれど、お酒を飲む羅漢像が珍しいと思い、記憶に残っていたのだった。まさにこの羅漢こそ彼女たちのご先祖様だったわけだ。面白いご縁である。

意図的なのかはわからないけれど、他の羅漢象とコラボしているようなものもある。

上を向いて笑っている羅漢象の視線の先を見れば、石柱の上に座って印を結んでいるかのような羅漢がいらっしゃる。

見た目は羅漢というより天狗のようにも見え、格好良かった。

裏山の斜面の上にはさらに羅漢象があるようだったけれど、先を急ぐために省略して戻ることにした。

斜面から本堂を見ると杉木立と紅葉の陰影が見事だった。

午前中と午後では太陽の方角と角度が異なるから、ちょうど良いタイミングだったと思う。

紅葉は太陽が有る無しでその印象が全く変わってしまう。

日が短くなっているので先を急ぐ。次のスポットは一面ススキの原っぱ。

途中にある星の王子様ミュージアム前を通過するとすでに駐車場は満車の状態だった。

自分もそうだけれど、来年に閉館してしまうことを知ったファンたちが紅葉狩りを兼ねて詰めかけているのだと思う。

ススキを見た後はランチの予定。午後には入れるだろうか?

 

箱根2(ススキの原っぱと星の王子様ミュージアム)に続く。