夢日記「ミニチュアの家族」
車で箱根のあたりを走っていると、「ミニチュア博物館」という看板が目に入り、おもしろそうだと思って車をとめ、中に入る。
中はいくつかのコーナーにわかれ、ドールハウスのようなものから、おびただしいミニチュアカーの展示コーナーや、世界中の動物のミニチュアを集めたコーナーなどがある。
二階に行くと、広い部屋の中にどこかの町がミニチュアでまるまる再現されている。よく見ると自分の生まれ育った町だった。しかも建物の感じからすると子供の頃の町だ。通りの人や車や野良犬までミニチュアで再現されている。
通った小学校や通学の途中に寄り道した駄菓子屋、立ち読みした本屋、友達とキャッチボールをした原っぱなど、懐かしい店や場所が正確にミニチュアになっている。
自分の家を探すと、あった。庭で父と母と妹が、子供の頃飼っていた犬を囲んで楽しそうにしている。
そこには私だけいない。
展示室の入口のところにいる係員に、
「これ、家族がひとり足りないんですけど」
というと、「そんなことはありませんよ。我々はちゃんとした資料に基づいて作っています」
と係員がいう。