■夢日記「活字」
図書館で借りてきた本を開くと、ページがまっ白だった。
ほかに借りた本を開いてもやはりまっ白だ。
もしやと思って、本棚の本を片っぱしから開いてみるが、
みんな活字が消えていた。
写真や図版だけがそのまま残っている。
マンガを開くと、ふきだしのセリフの部分が消えていた。
どうやら、活字が消滅してしまったようだ。
パソコンをつけるとちゃんと文字が表示されるところをみると、
印刷された活字だけが消滅してしまったようだ。
翌朝配達された新聞もまっ白だった。
お気に入りの本を三百冊くらいスキャンしてipadにいれてあったのだが、
それは無事だった。
苦労してipadに入れて本当に良かったとおもった。
その日からipadやガラパゴスといった、電子書籍リーダーが品切れになり、
翌日から信じられないような値段に高騰した。
まっ白になった本はみんな廃棄して、家の中が広々とした。
こんなに気分がいいのなら、もっと早く処分すればよかったと思った。