■ジョン・レノンの書いたナンセンス・ショートショート
ジョン・レノンといえば、ビートルズのほとんどすべての楽曲の作詞を担当し、平和運動に積極的に関わり、様々なパフォーマンスを行っていたことが知られている。そして非業の最期を遂げたことも。
ぼくはビートルズにあまり詳しくないし、それほど聞いているわけでもないが、たまに耳にするとハッとするような名曲だったりする。最近いいなあと思ったのは、「ゲットバック」や「エリナー・リグビー」、あと「サージェント・ペッパー・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のアルバムもはずせない。
また、ビートルズが作ったアニメ映画「イエローサブマリン」は、古今東西のアニメの中で、ぼくがいちばん好きなアニメでもある。人気のワンピースよりナルトよりドラえもんより好きだ。どれも一度も見たことはないけど(笑)。
そのビートルズのリーダー的存在だったと言うジョン・レノンがナンセンスなショートストーリー集を出している。
面白そうだったので、ペーパーバックを手に入れてみた。これは「ジョン・レノン センス」というタイトルで邦訳もでている。ま、ぼくは手っ取り早く邦訳で読んだわけですが(笑)。
内容は、「レスリング犬」「フランクにハエはたかっていない」「オレはカビ」といったタイトルからも分るように、ただただナンセンスなショートストーリーを集めたものである。ダジャレやゴロ合わせみたいな要素も多いらしく、翻訳で読んでどのくらいその面白さがわかるのか疑問だが、ナンセンスなおかしさは伝わってくる。
これは、レノンが才能にまかせて気軽に書いたものなので、あまりテーマとか意味など考えてもしょうがない。
ただそのナンセンスの面白さを愉しめばいいのだと思う。
それよりもぼくは、ストーリーにあわせて、レノン自身が描いたと言うイラストに興味を持った。
レノンの盟友ポール・マッカートニーも、序文の中で絵が気に入っていると言っている。
数点掲載してみたが、どうだろう。
なんともトボけた味のあるイラストである。
ジョン・レノンは絵には素人だったと思うが、これは素人ならではの、魅力あるイラストになっていると思う。
ちょっと、良くいえばジェームス・サーバーのイラストを連想しないでもないが、ユニークなイラストであることはたしかだ。
これはまさに、ジョン・レノン センスによるイラストなのである。
