秋の風にすすきの穂がなびくようになった。
ここは山頂のススキが有名。
金色のすすき野を見に多くの人があつまった。
わたしはススキが好きでもなんでもない。
最近床屋に行ったときの話
歳をかさねると髪の毛が少なくなってねぇ・・・・・
そりゃ違ゃいまっせ、髪っちゅうのは歳とともに細くなりますんや
へぇ、そうなんかい
それで、ブラッシングなんかしている最中に抜けるんではなくて
折れてしまうんでっせ、旦那。
へぁ～、そうなんかい。
とまぁこんな話のせいではないが、ススキがそんなに好きとは思わない。
まぁ、札幌のススキノは行ってみたいとは思わないこともないけど
まぁ、それぐらいか
でな、それでもススキを見に行ってみたわけよ。
結構人が集まっておってな、そりゃそれなりに綺麗なわけよ。
昼にちょっと早かったけど、このまま下りたら昼を食べるところもないし、
早く喰っても誰も文句は言わん。ならば喰ってまふとな、握り飯をほうばったわけよ。
と、私が腰を下した目の前に“すすき野家族”が居たんじゃ。
この衆は静かな家族でな、最初は何も言わずベンチに並んで腰掛けておった
そのうち、やっぱ腹が減ったと見えて、子供２人、
結構大きなおにいちゃんとその妹じゃろうな。
ベンチをテーブルにするのに地面にシート引いて座敷すわりしよるんよ。
靴もちゃんと揃えてな
ほんまなら、やんちゃな盛りの歳と思うけどな。
後姿を見ていたらほほえましくて、ついついシャッターを切ってしまった。
というわけよ
これが私とすすき野家族の始めての出会いだった。
なに、すすきはどうだったって？
そりゃさっき言ったじゃろ、それなりに綺麗じゃったって・・・
まだなんか言わないかんか？