越前 姥ケ岳(うばがたけ) | Cobucim コブシム

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この地球大丈夫かな?
自然の中で起こる、日々の出来事です。

この連休に越前の姥ケ岳に行ってきた。

頂上付近の洞に山姥(やまんば)が住んでいたと言う伝説の山である。

山姥とは白髪で髪を振り乱し、口は耳まで裂けた、そら恐ろしい女性のこと。

男を喰っては投げ、喰っては投げ

現代の女性そのまま・・・・?



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例年なら水芭蕉、カタクリなどの可憐な花が群生するらしい。

しかし今年の雪はしつこく残り、標高が上がれば花どころか、土すらも見当たらない。

花見ハイキングのつもりが春山山行の様相を呈することとなった。

天気は快晴。昨日の黄砂がまだ残っているのか、快晴の青空はすこし白っぽい。



車は雪で登山口までは入れず、林道が広くなったところに置いて歩き出す。

雪は多いといってもやはり季節の移り変わりを感じる。

木々の新芽はほのかに赤く色づき

日差しは軟らかに私達を包み込んでくれる。

雪折れのブナは頭の重りが無くなって、せいせいと頭を持ち上げてきた。

自然の中に動き始めた生命の息吹を感じる。


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約1時間で登山口の平家平に着く。

平家の落ち武者が住み着いた地なのであろう。

今日はまだ誰も入っていないのか・・・・

否、連休になって誰も入っていない、登山口からトレースは全く無い。

案内板の左に道標があるが、以後道標もテープの目印も一切ない。

静かな山である。


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木々の根元、土が出ているところにセリバオウレンが花を咲かせている。

雪はクラストせず、腐る一歩手前の状態。


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ルートは林道を跨ぎながらまっすぐP1243に向かう。

急斜面ではステップを切りながらトラバースもする。

今日はストックのみ、ピッケルがほしい。

車にはピッケル入っているのになぁ


P1243からは緩斜面の尾根を登る。

葉の付く前のブナ林の中に鳥の巣が見える。

普段なら巣の存在すらもわからないのに

今日はご褒美に見せてくれたのかな?


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ほかのメンバーのペースに合わず、最後尾を歩く。

先を行く姿が見えなくなると、これはすばらしい。

まるで自分ひとりだけの世界。

風もなく、鳥の声がたまに聞こえる。



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頂上近くなってやっと風が抜けるようになった。

風をさけて昼を摂る。

冬ならば冷たくて食べたくないような握り飯もおいしい。

食後のコーヒー、皆でまわすゼリーが楽しさを増してくれる。

30分ほどの大休止の後

同じルートで下山

P1243からの急斜面は違うルートをたどる



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平家平登山口14時、

ここから車までがフキノトウと野草観察

朝はまだ花が開いてなかったものが、いまは誇らしげに顔を上げている。

そこここに ニリンソウ、キクザキイチゲ、イワボタンなどなど

野草達の宴会花盛りである。



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雪あり、花あり、山姥・・・・なかったな。

頬ずりしたいような山姥に会いたかったな。

残念

でも満足の一日であった。



【山行日】
 2011/05/04 晴天 参加7名


【コースタイム】

 林道途中に駐車、出発 07:30 ~ 08:20 平家平登山口 08:40 ~ 10:20 P1243 ~ 12:00 頂上 12:30 ~ P1243~ 14:00 平家平登山口 ~ 15:00 車着


【覚え書き】
 積雪期にはスノーシュー山行が最適。ただしピークからの下りは顕著な尾根ではないためにガスが巻いたらルートをはずす危険性がある。

【1/2500図】

 冠山 岐阜10号-1