金沢大学と安藤氏を被告とする訴訟の、準備書面や追加証拠などを提出(医学部大学等事件102) | 医療事故や医学部・大学等の事件の分析から、事故の無い医療と適正な研究教育の実現を!金沢大学准教授・小川和宏のブログ

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医療事故死は年間2万-4万人と推計されており(厚労省資料)交通事故死の約4-8倍です。医療問題やその他の事件が頻発している金沢大学の小川が、医療事故防止と事故調査の適正化や医学部・大学等の諸問題と改善を考えます。メール igakubuziken@yahoo.co.jp(なりすまし注意)

金沢大学と安藤氏を被告とする訴訟の、準備書面や追加証拠などを提出(医学部大学等事件102)

<4月18日夜追記>
入試との関連のコメントも頂戴しました。
金沢大学HPには、この春の入試成績の開示などの案内が出ています。

●入試点数開示
https://www.kanazawa-u.ac.jp/adm/56186

●入学試験結果データ等の情報
https://www.kanazawa-u.ac.jp/adm/56201

●入学試験正解・解答例
https://www.kanazawa-u.ac.jp/adm/56209
<4月18日夜追記ここまで>

 次の訴訟事件で、原告準備書面6(主張予定内容を記した書面)や追加の証拠などを提出しました。

事件番号:金沢地裁平成29年(ワ)第227号
原告:  小川和宏
被告:  国立大学法人金沢大学、安藤仁
次回期日:平成30年4月19日(木)15時30分
(非公開の弁論準備手続なので、傍聴には当事者の同行が必要です)


 前々回の本ブログ記事に書いたのと同様に、個人情報を含む証拠には、閲覧制限(第三者が見れないようにすること)をかけています。

 この原告準備書面6(弁護士作成)の2カ所を、以下に引用します。

<引用1カ所目ここから>
 更に、平成29年8月頃より、原告小川による成績入力などが妨害されてきたその年度の3年生(安藤被告が着任して「薬物治療の基礎」や「薬理学」を分担し始めた2つ目の学年)について、平成30年3月2日、安藤被告が「秘密のレポート」を課していてその提出箱の現場を原告小川が押さえた。その5日後の同月7日の教授会において、当時の医学類長であった多久和・別件被告が、「平成29年度薬物治療の基礎再試験委員会規程」(甲72)という新たな金沢大学の規程を提案して了承され(甲73、教授会議事録)、試験問題や課題の作成者の決定や点数の取りまとめなどをその委員会が決めると定めた。そして、同月19日の教授会で委員会の役割を終えたとある(甲74、教授会議事録)。
 これは、新たに学内規程までを制定して医学類の下に同委員会を置いて、問題作成者などを決めるものであり、この事実は、安藤被告が「薬物治療の基礎」科目(次の学年より「薬理学」に改称)試験問題の作成や成績の決定などができず、誰かに試験問題を作成してもらって、自身が同科目の試験などを担当しているかのような外見を装ってきたことを示している。これは、平成30年3月16日に実施した、次の学年の中間試験に欠席した学生が、安藤被告が「試験問題を作りたくなさそうで、レポートにしようと提案している」と原告小川に述べたこととも一致する。
<引用1カ所目ここまで>

<引用2カ所目ここから>
(3)「追試験」と「再試験」の区別さえつかない安藤被告〜学部学生以下
 平成30年3月16日、「薬理学」科目の中間試験を実施したが、数名の学生が欠席し、その欠席した学生の1人に対して、安藤被告は、試験ではなくレポートで最高得点を60%にすることを提案した。当該学生は、安藤被告は、試験問題を作成したくなさそうだったと、原告小川に説明した。
 当該学生からこの話を聞いた原告小川は、本試験を普通に受けて低得点の人より有利になるので不公平になるため、そうした扱いは困難であると説明した。また、行うのであれば満点が本試験と同じ「追試験」であって、一度不合格の点数をとった学生を救済するために60%の満点で行う「再試験」ではなく、また、「本試験」の代わりに行う「追試験」は問題の難易度を少し上げる予定であることも説明した。
 この原告小川の話を受けた安藤被告は、「再試験的」な60%満点のレポートではなく、60%満点の試験に変更したが、「追試験」と「再試験」の区別がまだわからず満点を60%にすると言っていた。その後になって、安藤被告は、原告小川の指摘やそれを受けた当該学生の求めに従って「追試験」として行うと述べたが、試験問題は本試験と同じにする旨を述べた。通常、「追試験」を行う場合、勉強できる期間が本試験よりも長くなるので、問題の難易度を本試験より上げないと、本試験を欠席して追試験を受ける学生のほうが有利になって不公平を生じる。しかし、安藤被告は、こうしたこともわかっておらず、また、問題の難易度を上げて作成することもできない旨を述べている。
 このように、安藤被告は、「追試験」と「再試験」の区別もついておらず、学部学生以下のレベルである。

(4)一部学生への利益供与を繰り返し〜低得点と高得点を逆点、再試験回数増やし
 安藤被告は、金沢大学に着任して「薬物治療の基礎」やその改称後の「薬理学」を分担し始めて1学年目の学生について、平成28年夏に、53%台の得点率の学生を合格させ、それよりも高得点の11名を合格させないという、「点数と成績の逆点」を行って、一部の学生を有利に扱うという「利益供与」を行った(甲75、ブログ)。
 続く第2学年目として担当した学生について、平成30年3月に、学生自身が確認した試験点数による成績(甲76)から大幅に書き変えた、甲77の1から4の成績を作成して提出した。これは1学年目よりも大規模に書き変えて大幅な点数と成績の逆点を行ったもので、例えば、甲77の2の、上から2番目の学生は、点数が60%を大幅に下回っていただけでなく、原告小川担当分の試験を満点と仮定して計算しても70%の得点率に達しないことが、安藤被告にとっても明白であったにもかかわらず、70%以上の成績の「B」にして、多くの「C」の学生と逆点する高成績にした。
 更に、第3学年目として現在担当している上述の「追試験」等の学生について、平成30年4月5日、安藤被告は、本試験受験者は再試験の回数が1回に限定されているのに対して、レポートで「再試験的に」60%を与えようとした本試験欠席学生には、通常の再試験の機会も与えて合計2回の再試験(再試験的レポートと不合格者全員で受ける普通の再試験)の機会を与えるつもりだったと説明している。
 このように、安藤被告は、一部学生への「利益供与」を繰り返している。
<引用2カ所目ここまで>