脳神経外科の回診(医療用麻薬に対する母の葛藤) の続きです。

 

この回診があった日の日記は【139】答弁書と疼痛に掲載しましたが、私が帰る間際、母は「麻薬を使ったら呼吸が止まって楽になれると思うんよ」と泣きながら言いました。私は頷くことしか出来ず、車に乗った後、病院の駐車場で何時間もぼーっとしていたことを覚えています。

 

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2021年10月7日(木) 回診

 

痛いのなくなって帰りたいです。

 

上級医

帰るのはお宅を転居して、そこが条件なんでしょ?だからまだ。お家が建って引っ越しが終わってから。今、退院するとなると受け入れ難しいでしょ?無理でしょ?

 

この時、何故このような言い方をされるのかと悲しくなりました。「退院は転居が条件」と申し上げたことはありません。医療事故で神経を切断された後に強い痛みが出るようになった際、「退院後に強い痛みが出た時はどうすれば良いでしょうか?」と尋ねた時、上級医から「救急車を乱用するしかないでしょうね」と言われ、意を決して赤穂市に転居する準備を始めました。医療事故発生当時は、赤穂市民病院まで車で片道約40分かかる場所に住んでおり、数分で救急車に来てもらえるような立地でもありませんでした。どうにかして母を再び自宅で過ごさせてあげたいという思いから転居を決意したわけですが、そもそも医療事故さえ起きなければ、医療用麻薬を考えるほどの強い疼痛に苦しむこともなかったでしょう。母が医療事故にさえ遭わなければ、転居を考える必要もなかったのです。

 

痛いのに退院ようしません。

 

上級医

痛いのに退院しない。じゃあ、入院で行きましょうよ。

 

とにかく痛いのが治って退院したいということです。

 

上級医

ああ、痛みが残ったままじゃ退院出来ないということですか?

 

はい。

 

上級医

その気持ちはわかりますけどね。色々工夫はするしかないと思いますよ。ひとつはリボトリール。投与量増やしたからといって必ず良くなるか全くわからないです。試してみてどうだってことで。ベースにトラムセットを4錠、それと、ミロガバリンというリリカの後発のやつで、リリカよりも更に良いというやつでタリージェ。何とかガバリン系というやつですね。ミロガバリンとかそういうやつ。それがベースです。それでも痛い。そこでそういう時にはアセリオ1000mg、あるいはソセゴンの1アンプルを筋肉注射。で、更に麻薬まで使って、麻薬はああいう感じ(呼吸抑制と精神症状の副作用)で。

 

私、どうでもいいから、もう、この痛みを取っていただきたいんです。

 

上級医

わかります。そこはわかりますけどね。

 

お願いします。

 

上級医

色々考えてます。けど、痛みのことになるとプロフェッショナルなのは〇〇〇〇先生(麻酔科)。〇〇〇〇先生(麻酔科)は麻薬、あるいは、〇〇先生(麻酔科)も必ずこれは有効ですって強くおすすめするわけじゃないけども、抗てんかん剤のリボトリールが疼痛が良くなる可能性があると言われてるので、量を少しずつ上げていってはどうかというのが提案でしたね。これは〇〇先生(麻酔科)からの提案なんですけどね、リボトリールのことに関しては。リボトリールはそんなに怖いお薬というほどではないので別に試してみてもいいと僕は思いますけどね。1週間ごとに1ミリずつごと上げていくという使い方、薬の使い方の情報書には書いてあるので。2ミリグラムに一旦上げて、それで1週間様子見て、効くのか効かないのかどうなのか、副作用はどうなのかを見ながら3ミリ、最大6ミリグラムまで使っていいことなんですよ。4、5ミリぐらいまで上げていって、それでも効かないという結果になることももちろんあると思います。麻薬は痛みに関してはある程度というか結構効果はあったと思いますね。確かに。でも、長期的に投与するのはどうなんだろうとは思います。僕はね、個人的にそう感じました。だから、どっちの優先路を取るかで方針が決まります。

 

私、両方です。

 

上級医

両方・・・わかりました。また参ります、じゃあ、失礼します。

 

ありがとうございました。

 

 

医療過誤の経緯に関する記事はこちら→ 医療過誤

 

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