母の医療事故以降、医療費(入院費用)の負担について度々ご質問を受けます。

「病院が過失を認めているのだから病院が負担している」と思われている方が意外と多いのですが、他の患者様と同じように会計窓口まで支払いに行っています。

 

後遺障害の症状固定(これ以上治療を続けても症状が改善しない、よくならない状態)の後、身体障害者2級となり、「重度障害者医療費助成事業」を利用させていただいており、それによって「3ヶ月を超える入院の場合、それに続く4ヶ月目以降の一部負担金を求めない」とされ、現在は実質食事負担金(月々約4万円)のみ支払っている状況ですが、それでも年間50万円近くかかります。その他、おむつやパッド、寝衣やタオルの貸与費、TVカード等の雑費も勿論実費としてかかっています。

 

市民病院では月2回に分けて入院費の請求が行われているのですが、半月で約35万円前後なので、1ヶ月で約70万円前後、年間約840万円前後の入院費がかかっている計算になります。差額ベッド代に関しては免除していただいています。

 

入院費の大半を公費負担していただいていることは家族としては大変有り難く、感謝しています。しかし、それと同じくらい、医療過誤による後遺障害とはいえ、税金で負担していただいていることを考えると申し訳ないという気持ちもあります。

 

そういう申し訳なさと、少しでも自宅で過ごさせてあげたいという想いもあり、退院させて何とか自宅で介護できないものかと考えているのも事実です。しかし、重度の後遺障害を負ってしまった母が生きていくには今後も医療や介護サービスに頼らざるを得ません。

 

裁判もなかなか進まず、補償もされてない現状のままでは怖くて自宅介護に踏み切れないのも事実です。介護費用や退院後の市民病院としての対応の問題等があります。

 

具体的な介護、看護計画を病院から提案していただいたことは一度もありませんし、以前、私の方から退院後の介護サービスについて尋ねた際には「退院の目処が立ってからでないと・・・」という回答でした。

 

3年弱もの間、自宅復帰を目指して努力してきたつもりでしたが、「家族は最初から退院させる気がないんじゃないか、面倒を見る気がないんじゃないかと全員に近いナースさんが思っている」と聞かされた時は本当にショックでした。

 

また、10月20日には主治医より「院長と看護部長が病棟に来られて、家族さんへ退院の方向で説明するようにと命令されたので電話しました。上層部の命令には逆らえませんので・・」という趣旨のお電話がありました。その前には、病院関係者より「患者側には告げずに精神病院へ転院を打診していた」とお聞きしていました。

 

正直、鬼のようだと感じました。

 

 

以下、介護費用に関しての市民病院の主張です。

 

「原告〇〇は現在も被告病院に入院していて看護師ら医療スタッフによる介護を受けており、介護費用は発生していない。今後も、原告〇〇が退院する具体的予定はたっていないから、将来介護費用が損害として発生する蓋然性は認められないというべきである。」

 

 

考えてもどうしようもないことですが、やはり医療事故さえなければ・・・と考えてしまい、怒りと不安で胸が押し潰されそうになります。

 

令和4年11月1日~15日の診療費(入院費)領収書

(先月前半は尿路感染症に罹ったため普段より高額でした)