医療ヨガのブログ

医療ヨガのブログ

若さと健康を維持する医療ヨガのブログです。大阪府摂津市のはしもと内科外科クリニックでは、院長の橋本和哉氏が考案した「医療ヨガ」を患者さん中心に一般の方向けの講座として毎月行なっています。医療ヨガ講座担当各インストラクターや橋本ドクターの原稿を載せています。

心臓が弱い時に医療ヨガは効果がありますか?

心臓が弱い時に医療ヨガは効果がありますか?とよく尋ねられます。

心臓が弱いと血液を押し出す力が弱くなります。また心臓へ戻るのも弱くなり末梢部分で鬱血します。

もちろん、医療ヨガをやったからといって、心臓そのものが改善するわけではありません。

しかし、上記のような状態を医療ヨガで少しでも軽減する事は可能です。

先ずは血液を押し出す力ですが、末梢部分を動かすことで血管が広がります。そうすると心臓から押し出す抵抗力が少なくなり血液が流れやすくなります。

次に静脈の鬱血ですが、医療ヨガで各部位を心臓よりも高く上げることで血液が戻りやすくなります。

こうしたことで、医療ヨガは、心臓の弱い人にも症状を改善する補助になるわけです。

ただ、心臓が弱いわけですから、あまり無理することは危険です。特に心臓の拍動を上がるのは危険なので、心臓の鼓動心拍を注意しながら動くようにしましょう。

きついと感じられる動きをする場合は、壁や枕、座布団などで補助をするなりしてきつさを軽減しながら行いましょう。

こうしたことを気をつけて、行えば、心臓の弱い人でも医療ヨガをするのは大丈夫ですので、トライしてみてください。

今日の医療ヨガ講座、気持ちよかったですね!

今日は医療ヨガの講座がありました!
といっても、座学ではなく実際に体を動かす実習がメインです。

実習が終わった後、参加者のみなさんが口をそろえて「気持ちよかった!」と言っていました。
中には、体が思うように動かせなかった方もいたはずなのに、それでも「スッキリした」と感じる。
なぜでしょう?

医療ヨガが「気持ちいい」理由

その秘密は、医療ヨガの動きにあります。

医療ヨガでは、

✔ 全身に動脈の血流を行き渡らせる
✔ 滞った静脈やリンパ液を心臓に戻す
✔ 歪んだ姿勢を整える
✔ 心をリラックスさせる

といった働きが組み込まれています。

「運動すると血の巡りが良くなる」とはよく言われますが、普通に体を動かすだけでは、静脈やリンパ液はスムーズに戻りにくいこともあります。
特に、日常の姿勢(立っている・座っている)が長いと、どうしても下半身に血液やリンパ液がたまりがちです。

そこで医療ヨガでは、これを解消するために 横になって行う動き をたくさん取り入れています。
寝た状態で足を上げたり、特定の姿勢をとることで、下半身にたまった静脈血やリンパ液が自然と心臓に戻っていくんです。

ところで「スッキリする」ってどういうこと?
「気持ちいい!」「スッキリする!」と感じるとき、それは 不要なものが流れ去ったとき です。

たとえば、部屋の掃除をした後の心地よさ。
不要なものを片付けたら、空気が澄んで気持ちよくなりますよね?

体も同じで、滞っていた静脈血やリンパ液がしっかり流れ、余分なものがなくなるとスッキリするんです。
さらに、その状態で 新鮮な動脈血が行き渡る ことで、体はもっと心地よく感じるようになります。

医療ヨガで体をクリアに
こうしたメカニズムを踏まえて作られているのが医療ヨガです。
「なんとなく気持ちいい」ではなく、体の仕組みに沿った動きだからこそ、しっかり効果を実感できるんですね。

ぜひ、医療ヨガの心地よさを実際に体験してみてください。

指の節ぶくれ、どうしたらいい?

「指の関節が節ぶくれしてきて、気になるんですが…」
高齢の方からよくこんなご相談を受けます。

実は、指の節ぶくれの原因で一番多いのが へバーデン結節 というもの。これは特に 指の第1関節(指先に近い関節) に起こりやすく、年齢とともに見られることが多いです。原因ははっきりしていないのですが、関節の炎症が関係していることもあります。

例えば 慢性関節リウマチ など、関節に炎症を起こす病気がある場合は、まず病気の治療を優先することが大切です。でも、病気ではなく加齢や生活習慣が原因の場合、改善のためにできることがあるんです。

指の節ぶくれ、私の考え方

指の関節をつなぐのは 筋肉や靭帯 ですが、これらは 使わないと硬く縮んでしまう 性質があります。指の骨と骨の間はもともと狭いので、靭帯や筋肉が縮むと 骨同士がぶつかる ようになります。そうすると、長年の負担で 骨が横に変形 し、結果として「節ぶくれ」が起こるのです。

つまり、 指の第1関節をあまり動かしていないことが原因のひとつ なのでは?と私は考えています。

指の節ぶくれを防ぐには?

そこで大切なのが 指の第1関節をしっかり動かすこと です!

例えば、私が医療ヨガでおすすめしているのはこんな動きです。

◯指先を軽く引っ張って伸ばす
◯ 指先を優しく回す

ただ、ここで注意点があります。

「指を動かしてください」と伝えると、多くの人は 第2関節(真ん中の関節) をよく動かしがち。でも実は 第1関節(指先の関節)がほとんど動いていない んです。

さらに、第1関節がしっかり動かないと、 指先まで血流が行き渡りにくくなる こともあります。だからこそ 第1関節を意識的に動かすことが大切 なんですね。

動かし方のコツ

◯力加減は軽めに!
◯回数も少なめでOK(1日2〜3回)
◯ 時間を開けて、ゆっくり続ける

何事も やりすぎはNG!
無理に動かしすぎると 腱鞘炎 などを引き起こすこともあるので、 「ちょうどいい加減」を見つける ことがとても大切です。

日々のちょっとした習慣で、指の健康を守ることができます。ぜひ、試してみてください。

参照、拙著
「健康と若さを取り戻す医療ヨガ 」 (春秋社)
この本の 59ページに指関節の節ぶくれのことが載っています。