フォロワーさんも案じてらっしゃった、熊、についてすこし書きますね。

 

甲信越地方の某県の研究所勤務の先輩から聞いたお話です。

 

熊が人を襲うということについて、熊の行動変容が大きな要素として考えられる、と。

 

昨年度時点で、その某県(A県とします)と山脈を共有している某県(B県)の間では、熊の出没数自体はそう変わりがないのに、人と接触して襲うという件数はB県のほうがずっと多い。

 

それについて熊への対応として、A県は農地であれ里山であれ、人の日常的に立ち入る範囲に熊が出たら爆竹を鳴らすなどして必ず追い払っていた。

 

対して、B県は学校や宅地などに熊が出たら追い払うものの、農地や里山などのそのとき人がいない場所に熊が出ても追い払うという対応をしなかった。

 

この違いが、人が熊に襲われる件数の違いになっているのではないか?ということでした。

 

とはいえ、昨今の熊関連のニュースを見聞きすると、わたしが生態学を研究していた十数年前に獣害対策として唱えられていた人間の行動指針ではもう対応できない。悪い意味で、次のフェーズに進んでしまったという感があります。

 

わたしが亡き愛犬と散歩をしていた散歩道も、すこし奥にはもう熊が出没しているようです。