豊島ミホさんという小説家が好きでした。

 

といって新刊を必ず買って読むという熱心な読者ではなかったのですが、「本を読みたいな~」と書店に行って読んでいない本が並んでいたら購入する。そんな感じのゆるい読者です。

 

ちょうど同世代。地方の進学校出身で、どうも不登校を経験してもいるらしい。

 

そういった自分との共通点もあり、細々と豊島ミホさんの小説を読み、彼女のブログを追っていました。

 

彼女は、大手出版社から途切れなく新刊が出、また依頼も数年先まで埋まっている(らしい)という時期に、突然作家を辞めました。

 

そのことをわたしは彼女のブログで知って、ブログで書かれる理由の片鱗を読んでも、「なんでなのか全然わかんない~!!」となっていました。

 

依頼がないわけではない。小説が書けなくなった等のスランプでもない。

 

ならばなにか理由があるはずですが、それがわからない。

 

当時、連載されていたエッセイではブログより詳しく書かれていたようですが、そちらは読みませんでした。

 

 

 

その当時のエッセイというのがこちら。いまだに未読です。

 

なぜ?なぜ?と思いつつ、月日は流れ、去年の秋頃に、豊島ミホさんが小説家を辞め、ライターとして活動されていたときに出た本を購入、読みました。

 

 

 

それがこちら。ジュニア新書とあるだけに、児童・生徒といった年代の子どもたちに向けて書かれた本です。

 

でもね、赤裸々でどろどろした部分を包み隠さず書かれていますよ!

 

もう、大人としてかっこつけようみたいなところゼロ!!

 

スクールカーストに傷つけられた高校時代から、作家として活動しながらも他人軸で生きていたこと。

 

最初に読んだときは「わたしの好きなあの本も、そんな気持ちを抱えながら書かれていたのか……!!」とショックでした。

 

だけど、何度か読み返すうちに、小説家として成功(ご本人的には成功の域ではなかったようですが)しながらも、それを辞めて自分軸で生きることを決めた課程が描かれていること。そして社会的にはともかく、それが幸せであること。

 

読者として、しみじみと良かったなあと感じます。

 

わたし自身はこの本で書かれている豊島ミホさんの域には到達していないし、まだまだ他人軸をチラッチラ横目で窺っているのですが、いまは過去の豊島ミホさんの著作を「やっぱり好きだなあ」と読めます。

 

この本のなかで豊島ミホさんが感銘を受けたという、「彼女について」(吉本ばなな著)も読んでみようと思って、購入してあります。

 

 

吉本ばななさんの小説も、小説的な面白さがありながら、どこかスピリチュアルな教えに似たものを感じることがありますのでね。きっと面白いと思います。

 

こちらを読み終わったら、最初の

 

 

こちらも読んでみようかなと思っています。