『À nous la liberté』
ルネ・クレール監督作品、フランス
ポール・オリヴィエ様、アンリ・マルシャン様、レイモン・コルディ様、
ロラ・フランス様、ジャック・シェリー様他
刑務所仲間のルイとエミールは脱獄をたくらむも、ルイだけが成功。
彼は露店のレコード売りから巨大な蓄音機会社の社長にまで出世する。
一方、刑期を終えたエミールは、ルイの工場で働くジャンヌに一目惚れ。
彼女を追って工場に入り込んだエミールは、ルイと再会。
ルイは自分の過去を知るエミールが疎ましく、厄介払いしようとするが…。
優しい笑いで人々を包み込み、映像と音楽の素晴らしい調和を生み出した
巨匠ルネ・クレール監督。チャップリン、小津安二郎など、
世界の映画作家にも多大な影響を与えたルネ・クレール監督の名作。
(TOWER RECORDSオンラインより引用)
いやもう、言わずと知れた有名作品です・・・が、初見です。
みどりがね、若い頃は、なかなか観たいと思おう映画が、
そう簡単に観れる時代ではなかったのであります。
役者さんの動きとか楽しく、流石「名作」。
なんですが~、先に脱獄成功したルイが、
社会的に成功し、大会社の社長になってる姿。
濃いお顔にふちの厚い眼鏡に口髭、この瞬間、頭が『飢餓海峡』、
三國連太郎様のお姿が重なり、離れなくなってしまいました。
で、お写真探したら、眼鏡の場面、転載出来無いのばかり~。
邦画ってどうしてこうなの・・・
なので、明るいテンポで進む映画と、ずしっと来る水上勉先生の世界が、
頭の中でグルングルン。
脱獄するほど嫌だった、刑務所の作業所風景と、
工場の流れ作業場面が、変わらないのが皮肉。
そして迎えるエンディング・・・ええんかそれで!?
クレール監督の影響を受けたという、チャップリン監督の『モダン・タイムス』。
未見なのでラストがどうなるか知らないんですけど、
工場はオートメーションに任せて、皆は川で釣りを楽しんでる~。
良き相棒が失恋するところなんかもチャップリンに継承される感じ?
労働力削減で、がんがん首切りに繋がるのでは???
脱獄囚ふたりは、そんな生産社会とおさらばして、
初めてさばさばと歩き去って行くんだけど、これからどうなるんやろ?
いやいや、そういう野暮は言わないで、「言いたいこと」だけ、
汲み取って、あとは笑いを自然に受け止めたらいいんですね。
「リベルテ」の意味を考えてしまいます。
因みにみどり、チャップリン様より、キートン様やロイド様が好き☆
映画の ↑ どのキャラクターより俗人に見えるので・・・
敬愛する淀川長治先生、ごめんなさい!!!
先生のゲ〇は愛おしいけど、チャップリン様のロリー〇・絶〇は、
作品が道徳的なだけに気持ち悪くて~。(『殺人狂時代』は何回か拝見。)
天才ってそういうものなのでしょうけどねえ。