『アフター・ヤン』(2022)拝見 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

『After Yang』

コゴナダ監督作品、アメリカ

坂本龍一、 アスカ・マツミヤ、 アスカ音楽

 

 

コリン・ファレル様、ジョディ・ターナー=スミス様、ジャスティン・H・ミン様、

マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ様、ヘイリー・ルー・リチャードソン様他

 

 

“テクノ”と呼ばれる人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界。

茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、

慎ましくも幸せな日々を送っていた。

しかしロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、

ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう

 

 

修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに

数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見。

そのメモリバンクに保存された映像には、

ジェイクの家族に向けられたヤンの温かな眼差し、

そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた。

(OTOKOより引用)

 

 

 

静謐な映像と心に響く音楽が観る者を魅了する。(公式サイトより抜粋引用)

 

 

デジタルにかなり弱いみどりが、

この映画は、デジタルが誕生して撮影されて、よかった!

と思える映像美で拝見出来ました。稀有な体験。

 

 

AIの記憶に残っている風景とはどんな風景か?

「静謐」と書かれている通りの映像に、

静かに音楽が同化し、まるで自分の中を覗いているような、

風景の数々が映し出され・・・

 

 

あの日「この何でもない風景を私は記憶しておけるだろか」

と思った風景と同じような風景。そんな映像が、

ある日突然停止したAIが大切にしてきた記憶の記録から溢れ出る。

 

 

哀しみと喜びとが底辺に流れている、

大切な映画に出会えた気がします。

 

 

 

 

 

そんな静かな一遍の中、人間の家族と、AIとが、

デジタル参加でハードに踊る選手権?は珍しく「動」の場面でした。

 

 

人種の構成からいって、子供も養子らしい家族。

 

 

 

 

原作は拝読しておりませんので怖しいことは解りません。

家族一体で踊る姿は、その家族もが同じ動きで微妙な気もしますが、

家族一体でもある場面だった気がします。

 

 

 

 

 

ヤンを失った家族が、他のAIを迎えようとは思わないことは、

ヤンのあたたかさと家族の間に、本当に通い合うものが生まれていたから・・・

 

 

ヤンの居ない世界は、代替えで埋め合わせられるものではない、

それがヤンだったのですね。