当作で寺島しのぶ様に目覚めました
廣木隆一監督作品。
2013年3月23日~4月13日、WOWOW放映。
寺島しのぶ様、木村文乃様、溝端淳平様、真野響子様、綾田俊樹様、
奥田瑛二様、石橋杏奈様、吹越満様、濱田マリ様他
テレビドラマとは言え、「連続ドラマW」は侮れん!
と認識した「ソドムの林檎」、DVD購入してるんだから、
ちゃんとテレビ画面で観ろよ、と自分でツッコミを入れつつ、
Amazonビデオのプライム会員無料で再見。
いやあ、やはり何とも表現しにくい魅力がある作品ですわ。
決して美人とは言えない宮村恵が婚活サイトで四人もの男性に、
結婚詐欺を働き、そのうちの二名を練炭自殺を装って殺害。
逮捕される。
恵が、ネットでお見合い相手を釣る時の、
楽しそうな、冷ややかな、その上無表情な笑顔が秘めるものは?
恵とは反対に、美しい母への劣等感から、整形までした万里。
作家で家に帰らなくなった父は、自分に愛を感じていたのか?
万里がプロポーズを断った相手が、恵の被害者となったのを機に、
文藝雑誌編集記者の彼女は、恵の事件に興味を抱き、調べ始める。
彼女に関わって生きている男性たちで、彼女を悪く言う者はいない。
美しくないことにコンプレックスを抱き、美女に整形しながら、
美しさに惹かれて来る男性を、受け入れられない万里。
彼女にプロポーズを断られた男も、恵を母に絶賛していた。
行きがかり上、共に取材することになったスポーツ誌記者と、
恵の過去を追うべく、彼女が育った離島を訪ねる万里。
その島で聞く恵は、「島一番の美少女」。
しかし、その写真は、徹底的に恵が集め、処分していて残っていない。
狂信的に敬虔なクリスチャンの母は、恵を厳しく育て、言い争いも多かった。
或る日、酔った父を迎えに行く道中、激しい言い合いの末、事故が起きる。
美しい顔に傷を負った恵。恵を溺愛する父。
父の死後、心身ともの傷を持ったまま、東京に出た恵は、
「元通りになりますよ」と言う医師に「ブスにして下さい」と依頼し、整形する。
「醜く」整形し、趣味の悪いお嬢さまファッションで甘い声を出す、
寺島しのぶ様、雰囲気あり過ぎ~!!!メイクも上手いこと、かなり施されてますね。
恵と関わった男性生存者の言葉や、島での、明らかになる恵の過去。
「男はマグダラのマリアを抱いておいて、聖母マリアを望むとよ」
「神よ、神よ、何ゆえに我を見捨てたもうか」
少女の悲痛な心中。
島から帰った万里は獄中の恵に面会に行く。
「あなたの顔と私の顔は同じね、いびつな顔」
「私はね、知りたかったの、許される罪と、許されない罪の違いを。
神の裁きと人の裁きの違いを。人は法で私を裁いた。
そして私の罪は死に値すると定めた。
でも神は・・・私はず~っと待ってるの。神の判決を」
共に、親との関係、顔かたちに翻弄された二人の女性。
恵は、聖書の、子孫を残すために父を酔わせて寝た、
ロトの二人の娘を一人にして画を描いていた。
万里は、自分はその絵に描かれなかったもう一人の娘だと言う。
恵の人生を追うことで、自らを乗り越えて進めるようになった万里。
上告しながら、「神の裁き」を待つ恵・・・
切ない辛い物語。でも、生きていたら見つかるものもどこかに。
このドラマを再見し、やはり「連続ドラマW」は侮れんっ、と、
「贖罪」という、小泉今日子様主演のお作も拝見しましたが・・・
う、うわっ、しまったあ、「ゲゲゲオタイプの女(正確にはダゲレオタイプ)」の、
黒沢清監督作品でありました・・・またもや、「うげげげげお~っ」でした・・・
どうも、肌に合わないみたいです。