すさまじい家庭内戦争
1989年、ダニー・デイヴィッド監督作品。久々に再見。
弁護士のダニー・デイヴィッド様が離婚相談に来た客に、回想を語る。
キャスリン・ターナー様&マイケル・ダグラス様が運命的に出会い、結婚。
子供に恵まれ、夫も弁護士として出世、妻の念願の家を購入。
置物を置く位置ひとつまで、細部に至るまでこだわった、改装を遂行する妻。
それが完成した時、熱中していた時と、彼女の中で感情の軋みが始る。
上司を招いたディナーの席での、夫の会話や笑い声ひとつがイラつきの対象に。
そして始まる離婚戦争。お互いが、「家」の権利を主張して譲らない。
「私が作り上げた家」「家族の為に働いた金で築いた家」というシンボル。
家の中は、二人の領土に分けられる。
夫が事故で自分の愛猫をひき殺してしまった報復は、サウナ閉じ込め。
ケータリングの仕事を始めた妻が、客をもてなす席に現れ、ぶち壊す夫。
夫の愛車を、自分の車で押しつぶしに出る妻。(夫、乗ってます。)
妻のパンプスのヒールをノコギリで切り落とす夫。
夫側の弁護を担当しているダニー・デイヴィッド様を色仕掛けで取り込もうとまで。
両者の間で気をもむ住み込み家政婦に「バグダッドカフェ」のマリアンネ・ゼーゲブレヒト様。
やがて、子供たちが進学、二人きりになった家の中で最終バトルが繰り広げられる・・・
まあ、とにかく、大揉めに揉めながら、何かの瞬間には「それでも愛している」って夫と、
徹底的に虫唾が走る程、夫を嫌い続ける妻。
最終バトルが死闘に発展しても、最後の最後、夫が妻に伸ばした手は払いのけられる。
いやはや、今回もお米の国日本のみどり、肉食のパワーに圧倒されましたわ。
+1枚は、夫の愛犬に意地悪するのはあからさまな妻に対し、
妻の愛猫に対する「日常の動作」で ↓ な夫。こういう心理の積み重ねが結局大きな溝になる?
情けない男を演じて天下一品だった?マイケル・ダグラス様も見ものですが、
キャスリン・「シリアルママ」・ターナー様の見事な「階段落ち」も拍手モノな名作☆