「マン・オンザ・ムーン」・に温かく包まれる | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。


アマデウス」に続き、夭折の奇声の才児


1949年1月17日~ 1984年5月16日、享年35歳。
肺がんで急死したコメディアン、Andrew Kaufman(アンディ・カウフマン)様。
















実際に共演もしていたDanny DeVito(ダニー・デヴィート)様  ↑ が、
制作に関わり、Jim Carrey(ジム・キャリー)主演で映画化。


1999年Miloš Forman (ミロス・フォアマン)監督作品、
「Man on the Moon(マン・オン・ザ・ムーン)」
キャリー様、「トゥルーマン・ショー」の翌年、
「エターナル・サンシャイン」の5年前か・・・何故か嫌う人が多い俳優さん。
私はここら辺の作品、心に響いたのは、ジム・キャリー様の表情の気がして、
結構ファンです。今回もやられました。どこかもの悲しい気持ちになる方なの。










アンディ・カウフマン様という、アメリカの独特のコメディアン、
勿論、映画を拝見するまで存じあげなかったので、先入観念は無かったけど、
オープニングのつかみで、既に映画に取り込まれっちゃいました。





立ち姿、漫画のようになる目、独自の語り、そういった、
故人の特徴を、見事なまでに再現。観客を、スクリーンに呼び込んでしまう。





ジム・キャリー様、お顔自体が似てらっしゃるのではないのですが、
あの方ならではの「顔芸」?に、全身から感じられる個性を、
見事の再現しておられました。(動画で、カウフマン様も拝見)
自分独自の笑いを追求するがゆえに、やり過ぎて嫌悪されたりする。


でも、人生初の「芸」が、妹に動物の鳴き声を歌で教える事だったように、
女性相手のプロレスとか、「ちょっと・・・」な芸をしても、
その中に、何か温かい基本姿勢がある?
好きな仕事させないなら、ファーストフード店で働いてやる!なんかもしちゃう。


エルビス・プレスリーの物まねや、「グレート・ギャツビー」を延々読む芸、
英語が解らなくても、充分爆笑。




プロレスの始めのお相手の女性とは、本当にご結婚なさってる。
芸にやり過ぎがあって、干されても、「こんな芸がやりたい」という、
信念がまるで揺るがない。亡くなられた後、早い時期の映画化で、
関係者の方々の思い入れも感じますが、
本当に、そういう方だったからこそ、フォアマン監督さえも動かす、
魅力がおありだったのではないかと。









ダニー・デヴィート様ご本人をどうするか、という事になったらしいですが、
映画に「ダニー・デヴィート」はなし。
作中、当時の番組、セットが再現されますが、
やはり、実際に再演された役者さんたち、涙ぐまれてらしたとか。
↓ これは、芸人・役者どうしだから出来るけど、辛いお芝居でしょう。




マネージャー役でご本人がご登場ですので、あの個性は、
やはり、一本の映画では同居は無理ですね。






「あああ、サリエリの従者!!!」の、
Vincent Schiavelli(ヴィンセント・スキャヴェリ)様ご登場。




あの面長顔で笑わせて下さるのですが、今回知りました。
2005年12月26日、クリスマスの翌日、57歳で、
この方まで肺がんで亡くなられてらっしゃるのですね。心より合掌。



サイババ?の治療みたいなのにまで賭けて生きようとされ、
生前、ぎりぎりまでステージに立たれていらした。


また、演じられたキャラを受け継いだ方もおられるので、
生存説が根強かったというカウフマン様。




葬儀に、自らスクリーンから、弔問客に挨拶。


「たんきゅうべりまっち」と去っていった、心身を削る芸への愛、
素直にしみじみ感じ入り、拝見しました。





やりたいことが受け入れられない、とかはあるけど、
「サリエリ」的存在とかは、今回、ありませんので、
あくまで、一人のコメディアンの真摯な一生が綴られていましたから。



そうそう、奥様役、Courtney Love(コートニー・ラブ)様で、
普通のお化粧されたら、可愛いんですね~、びっくり、のおまけ付きでした。


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