郷愁を含んだ、懐かしき笑い
アニメのキャラクターと、三次元世界が同居した世界、
1988年、Robert Zemeckis(ロバート・ゼメキス)監督作品、
「Who Framed Roger Rabbit(ロジャー・ラビット)」。
アメリカの人は、自国の文化を愛してるなあ~と、
映画を通して思う事が多いです。
親から子へ、子から孫へ・・・色々なものが愛し伝えられてていいな。
この映画にしても、それだけでも充分笑えるけれど、
過去の映画や音楽を見たり聞いたりして育ったからこそ、
笑いが温かみを増して、幸せにしてくれる、そんな気がします。
一瞬のギャグにフランク・シナトラ様が使われていたりして。
トゥーン(アニメーションキャラクター)のスター、ロジャー・ラビット。
セクシーな妻、ジェシカ・ラビットの骨抜き。
お茶目?エッチ?な、アクメ社長も歌姫ジェシカに夢中。
彼女での楽屋でのおふざけ写真を、ロジャーが所属する、
マルーン・カートゥーン・スタジオの社長マルーンに依頼された、
探偵エディ・バリアントに撮られ、見せられて、
ショック、愕然のロジャー。嘆いた挙句、つい「殺してやる~!」。
その夜、アクメ社長が殺される。容疑はロジャーに。
トゥーンの世界の事件を多々解決して来た探偵バリアントは、
トゥーン界で、高笑いと共に落下させられてきたピアノで命を絶たれた、
弟への想いから、トゥーンたちを避けて、かつての栄光の生活からは、
遠く離れた、やさぐれた状態。
↑ スター俳優(中身はオヤジ)と。
トゥーンとは関わりたくないのに、自分が獲った写真がきっかけで、
ロジャーが追われる身になって、彼の無実を証明する成り行きに。
トゥーンタウンを乗っ取ろうと画策する、
Christopher Lloyd(クリストファー・ロイド)様演じる、ドゥーム判事と、
その部下のトゥーンのイタチ達と、追いつ追われつ。
兄弟探偵の相棒で恋人だった、今は酒場を経営するドロレスに、
かくまってもらったり。酒場の客も粋!
ロジャーを懸賞金付きで探しに来たドゥーム判事に、
「ウサギ?見たぜ、ほら、ここに、なあハーヴェイ?」
これで笑えるほど、昔の名作が、しょっちゅうテレビで放映されてる?
追われる身でも、常に「笑い」を造りたいロジャー。
「笑い」のない人生なんて!苦虫をかみつぶしたような顔は駄目だよ!
事件解決までのドラマは、アニメと実写が違和感なく重なる、
ノスタルジックな世界、楽しなつかしのアニメキャラと、
フィルムノアール、ハードボイルドな世界がないまぜで繰り広げられ。
それが、妙に違和感がない。CGが苦手なみどりでさえ、すんなり。
撮影現場には、ディズニー「ファンタジア」一行が駆り出されて来て、
空には、ダンボが飛んでいる。「ギャラはピーナッツ、安いもんだ」と社長。
酒場で、ベティ・ブープ様が白黒で、煙草売りに現れ、
エディに「どうしたんだ」「カラーになって押されっぱなしよ」と言いつつ、
「アタシ、変わらないけどね、ププッティプ~♪」と唄ってくれたり、
いちいち、お約束な、探偵もののセット。酒場のセット。
クリストファー・ロイド様は、お得意の、素顔から程遠い、
作り物のようなキャラクターを喜々として演じておられる。
探偵、バリアントを演じるは、Bob Hoskins(ボブ・ホスキンス)様。
偶然ですが、昨日の「アマデウス」のトム・ハルス様と、
「映写技師は見ていた」でご共演されておられる、芸域広いお方。
↓ 撮影風景も楽しいです。
絵にかいたような、「アメリカ、探偵もの」に出て来るルックス。
2012年、パーキンソン病の為、ご引退。昨2014年4月29日お亡くなりに。
引退ぎりぎりまで、映画にご出演だった、有難い役者さんです。
この役、始めはビル・マーレイ様に・・・と企画されたものの、
連絡が取れず、ホプキンス様に決定。その記事を読んだマーレイ様、
聞いていたら絶対に引き受けていた!だったそうで、
偶然という運命ってあるんですね。
ジェシカ・ラビット、もう大好きなキャラ!
こちらも、昔ながらのアメリカ~な、クラブ歌手。
ご登場場面の唄を、Amy Irving(エイミー・アーヴィング)様。
トゥーンの峰不二子様状態?
いや、リタ・ヘイワーズ様か?
「キャリー」で、キャリーのお墓参りに行かれる場面が印象的ですが、
「ロジャー・ラビット」制作当時、制作総指揮で参加の、
Steven Spielberg(スティーヴン・スピルバーグ)監督とご結婚されてらした。
台詞は、Kathleen Turner(キャスリーン・ターナー)様。
↓ こんな頃?
お二人とも、ノークレジットでご参加。思い切りお色気のお声で湧かせます☆
ふたりとも、一緒に酸で溶かされる危機も!
そして解決した後は・・・
「さあ、帰ってキャロットケーキ焼いてあげるわね」
思いっきり日本人のみどりですけど、ノスタルジックに心地よい、
一緒に画面を観るにゃんこに「ほらほら、ドナルドのあひるさんだよ~」とか、
「は?私ゃ母親かいっ?」というような語りかけをしてしまう映画であります。
で、記事を書いてるBGMはマレーネ・ディートリッヒ様・・・ごっちゃですわ。
動画サイトを見ていたら、ジェシカ・ラビット様の物まね?も。
既にスタンダードですね。
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