「マダム」かくありき
「ムーン・リヴァー」、映画とは関係ない思い出があって、特別な曲なのですが、
あの曲というと、もちろん、「Breakfast at Tiffany's(ティファニーで朝食を)ですね。
唄っていらしたのも、オードリー・ヘップバーン様。
だけど、あの映画で、雨の中でほっぽり出されたり、呼び返されたりするCatに続き、
みどりにとって、とっても印象的だったのは、「マダム」には、この心意気が必用なのね、
な、ジョージ・ペパード様扮する作家の卵のパトロネス、E-2様。
スタンダード・プードルが、とってもお似合でらっしゃいました。
Patricia Neal(パトリシア・ニール)様、1926年1月20日~2010年8月8日、享年84歳。
35歳の時のご出演。
ゴージャス!というハリウッド女優さまとは一味違う、静的・知的な風貌?
まず、ブロードウェイで活躍されたというのに納得。
女優としてデビューされて、間もない「The Fountainhead(摩天楼)」(1949年)で共演の、
Gary Cooper(ゲイリー・クーパー)様とのご関係が有名でらした。46歳と21歳。恋に。
スキャンダルと縁がないクーパー様との不倫。クーパー様の奥様がカトリックだった為、
離婚成立せず、パトリシア様が中絶せざるを得ないという、
世間から白い目で見られる結果に。
クーパー様寄りの報道が多く、「家庭ある男性を誘惑した悪女」の烙印と共に、
仕事も来なくなったニール様。
こんな小娘を誘惑した男性側は責められないというのも、両者引き分けと思うけどな。
救いの手を差し伸べたのは、駆け出し時代から目をかけてくれていた、
劇作家、リリアン・ヘルマン様。ヘルマン様の紹介により、作家ロナルド・ダール様とご結婚。
お子様を4人授かられたものの、お一人は病気の後遺症、もうお一人は7歳にして天に。
ダール様との30年の結婚生活は、ダール様の重なる浮気が元で離婚へ。
↑ いやはや、こうして連れ添われて、30年、そういう別離もあるんですねえ・・・
1962年、アカデミー賞を受賞された時は、クーパー様がプレゼントされた毛皮のコートで出席。
クーパー様が亡くなられた際のインタビューでは「He is my love.」とお答えに。
ご自伝のむすびも「自分の愛した男性はゲイリー・クーパーただ一人だった」というもの。
私自身、「不倫」というものには抵抗があるし、お子さんたちのお気持ちは?とも思いますが、
世には、こうして想い続ける愛もあるんですね。