第二百六十七夜・チャールズ・ロートン様 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

その人がいるだけで


拝見したご出演作品をきちんと認識しているのが、

ただ一本だったお方です。でも、それが、とんでもなく素晴らしい!

1957年Billy Wilder(ビリー・ワイルダー)監督作品、

Witness for the Prosecution(情婦)」。

邦題が示す通り、情婦役にMarlene Dietrich(マレーネ・ディートリッヒ)様。

食いつきはここからでした。

 




そりゃもう、お美しいでございます。中年期のディートリッヒ様。

因みに、Tyrone Power(タイロン・パワー)様の情婦役。  




1952年のロンドンを舞台に、病み上がりのベテラン弁護士が引き受けた、

殺人事件の公判が描かれる、原題、ジャスト「検察側の証人」。

アガサ・クリスティ女史らしい、嫌らしい感情に満ちたどんでん返しが、

この映画の結末を未見の人に話さないでください」というナレーションと共に有名。 


前にも告白した通り、結末が決して読めない女みどり。

この映画も、ちゃんと驚かせて頂きました。面白かった。

極上の大人向けサスペンス。何年かに一度は拝見したくなる上物です。

ワイルダー監督作品だから当たり前か? 




しかし、ここで、何故この映画が面白いか。そこ。

で、Charles Laughton(チャールズ・ロートン)様の夜ってことになるんです。

1899年7月1日~1962年12月15日、享年63歳。

ミステリーとして、充分に面白く、ディートリッヒ様は美しいし、

この映画では、話題の、特別な演技もご披露になる。

でも、それだけでは、回数を重ねて拝見するところまでは行かなかった。




全編にわたる、冴えわたる老練な弁護士の、お茶目(余裕?)さと、

周囲の人物、特に専属看護婦さんとの掛け合い。これが最高。




口うるさく、厳しく管理?されて?してもらって?いるのに、

こっそり、飲んんじゃ駄目と言われているもの持ち込んだり、

法廷では、持たされた錠剤を、机の上に並べて考え事したり。

         ↑ ここが、訳もなく、何度拝見しても可笑しい。

そのいちいちが面白い。監督とロートン様、そして看護婦さん。

リアル奥様、Elsa Lanchester(エルザ・ランチェスター)様、

1902年10月28日~1986年12月26日、享年84歳。

イサドラ・ダンカン様の所で舞踏を習っておられたという、

キャリアの始まりは、この作品が初対面だと意外に感じます。 





上質なミステリーに、洗練されたウィット、そして目線の温かさ。

ワイルダー監督ワールド!!! 




ご夫妻ショット。ロートン様ご逝去の後、後家の座を通された、エルザ様。

回顧録で、旦那様がゲイだったと暴露。子供嫌いで有名だったのもそのせいだとか、

いやいや、理由は別にあるとか。名優同士のご夫妻、色々おありだったのでしょう。 


1962


1962年。ううむ、ロートン様にも少年時代があったのね。 



ううむ、ロートン様にも青年時代があったのね。 


と思ってしまう程、「情婦」はインパクトが大きかったです。

「凱旋門」(1948年)とかでお会いしてるんですけど、「あ、あの人」という記憶は微か。



1939年作品「The Hunchback of Notre Dame(ノートルダムの傴僂男)」ではカジモド役。 





Notre-Dame


見てないんだなあ、この作品の映画化、一本も拝見してない・・・

しかし、このお写真を拝見してもよくわかる通り、舞台俳優として有名。

長年にわたる朗読でも高名でいらしたそうで、舞台指導、映画監督等も。


Otto Preminger


Otto Preminger(オットー・プレミンジャー)監督と。


Lillian Gish


Lillian Gish(リリアン・ギッシュ)様(左)と。


Louise Martin


Louise Martin(ロス・マーティン)様(「刑事コロンボ」の「二枚のドガの絵」犯人)と。


Judith Anderson


出たっ、「レベッカ」ダンヴァース夫人、Judith Anderson(ジュディス・アンダーソン)様と。


Rita Hayworth


Rita Hayworth(リタ・ヘイワース)様と。


Jane Wyman


Jane Wyman(ジェーン・ワイマン)様と。


Ray Milland


Ray Milland(レイ・ミランド)様と。存在感強×2。


Robert Mitchum


Robert Mitchum(ロバート・ミッチャム)様を演出中。個性派×2.。

Gregory Peck


Gregory Peck(グレゴリー・ペック)様と。  

本編と関係ないですが、「オーメン」(1976年)「ブラジルから来た少年」(1978年)。

お若い頃のペック様のかっこよさはさりながら、お年を召してからの役どころも好き。


Aragon


さて、「本編」というと、先日「予告」させて頂いたところに、ここから突入。 




最近、「1000日のアン」(1969年)を拝見し直したことも、先般書かせて頂きました。



その時から気になっていた「The Private Life of Henry VIII.

(ヘンリー八世の私生活)」(1933年)。

怪しげなタイトル・・・と思いつつ、調査して、無知にびっくり。 







ロートン様がアカデミー主演男優賞を受賞されておられました。

只今、DVD、お取り寄せ中。名作枠です。拝見するのが楽しみ。

政男ちゃん様、コスプレ映画DVD、みどりも集めましたよ☆

まだ、拝見してない「名作もの」ですが、きっと笑えると思います! 


だって・・・↑本物。 ↓ロートン様ですから。それだけで笑える。 


ついでだから、あと二組、比較写真を。 






いやあ、俳優さんですし、カジモド様ですし、演じて何ぼ・・・と言っても、似てる。 




キャスティングハマりすぎ。キャメラテストのフィルムが残っているなら見てみたい。 





この時代のコスチューム物は、ある程度体型が似ていれば、

衣装を着けただけで、たいていそれらしくはなりますが。

「1000日のアン」では、リチャード・バートン様。

割烹く良く、傲慢なスケベ親爺が◎。  






まだ拝見していないので、細かい配役や内容は割愛というか、書けない。 

でも、写真を拝見しただけで面白そうだし、この映画にも、エルザ様、ご登場。





妻をとっかえひっかえ、という、残酷な話は変わりようがないでしょうが、

何やら、楽し気な演出がありそう。  





「情婦」然り、ここでも、使用人に愛されキャラ? 






歴史上、逆は書かれても、美しいとは一っ言もない、アン・ブーリン様。

でもやっぱり、物語的には、抑えどころ?で、Merle Oberon(マール・オベロン)様。 





「嵐が丘」キャサリンがアン・ブーリン様。ある意味、納得いくかも。 


Merle Oberon


綺麗どころだし、劇的な役だし、オベロン様のお写真が目立ちますが、

映画的には、エルザ様が御好演されておられるみたい。期待度が増します。


Charles Laughton

George Sidney


George Sidney(ジョージ・シドニー)監督と。

でも、本作はアレクサンダー・コルダ監督作品。 



並べるな、おい。でも、笑える。本物(見たことあるのか、おい?)みたい。 



肖像画まであるし。これまた本物そっくりだけど微妙に違うのが面白い。 



さて、エルザ夫人とのショット集。 




微笑ましいにゃんこさんショット?にゃんこさん及び腰だが。  


  こんなにゃんこさんショットも。 




ロートン様に抱きしめられてると、普通のお方でも小柄に見えそうです。

エルザ様、まるで、エディット・ピアフ様のよう。




Elsa Lanchester


しみじみ拝見しておいて、まずは「ヘンリー八世の私生活」、

そして、「情婦」をまたもや拝見させて頂くことにしましょうか。 



監督ロートン様。 



朗読者ロートン様。 

1935


人生ここに至って、ロートン様の「新作」を拝見できるのも、

ブログを書かせて頂いて来ての好奇心の賜物?有難いことです。


おまけ1:ロートン様のサイン。サインって、人柄が出て面白い。 



おまけ2:ロートン様ライフマスク。 


Life Mask


ロートン様の朗読、きっと聞き入ってしまうようなお声でしたでしょうね。


B面は「時は止まる記憶は素晴らしい」にて。