その人がいるだけで
拝見したご出演作品をきちんと認識しているのが、
ただ一本だったお方です。でも、それが、とんでもなく素晴らしい!
1957年Billy Wilder(ビリー・ワイルダー)監督作品、
「Witness for the Prosecution(情婦)」。
邦題が示す通り、情婦役にMarlene Dietrich(マレーネ・ディートリッヒ)様。
食いつきはここからでした。
そりゃもう、お美しいでございます。中年期のディートリッヒ様。
因みに、Tyrone Power(タイロン・パワー)様の情婦役。
1952年のロンドンを舞台に、病み上がりのベテラン弁護士が引き受けた、
殺人事件の公判が描かれる、原題、ジャスト「検察側の証人」。
アガサ・クリスティ女史らしい、嫌らしい感情に満ちたどんでん返しが、
「この映画の結末を未見の人に話さないでください」というナレーションと共に有名。
前にも告白した通り、結末が決して読めない女みどり。
この映画も、ちゃんと驚かせて頂きました。面白かった。
極上の大人向けサスペンス。何年かに一度は拝見したくなる上物です。
ワイルダー監督作品だから当たり前か?
しかし、ここで、何故この映画が面白いか。そこ。
で、Charles Laughton(チャールズ・ロートン)様の夜ってことになるんです。
1899年7月1日~1962年12月15日、享年63歳。
ミステリーとして、充分に面白く、ディートリッヒ様は美しいし、
この映画では、話題の、特別な演技もご披露になる。
でも、それだけでは、回数を重ねて拝見するところまでは行かなかった。
全編にわたる、冴えわたる老練な弁護士の、お茶目(余裕?)さと、
口うるさく、厳しく管理?されて?してもらって?いるのに、
こっそり、飲んんじゃ駄目と言われているもの持ち込んだり、
法廷では、持たされた錠剤を、机の上に並べて考え事したり。
↑ ここが、訳もなく、何度拝見しても可笑しい。
そのいちいちが面白い。監督とロートン様、そして看護婦さん。
リアル奥様、Elsa Lanchester(エルザ・ランチェスター)様、
1902年10月28日~1986年12月26日、享年84歳。
イサドラ・ダンカン様の所で舞踏を習っておられたという、
キャリアの始まりは、この作品が初対面だと意外に感じます。
上質なミステリーに、洗練されたウィット、そして目線の温かさ。
ワイルダー監督ワールド!!!
ご夫妻ショット。ロートン様ご逝去の後、後家の座を通された、エルザ様。
回顧録で、旦那様がゲイだったと暴露。子供嫌いで有名だったのもそのせいだとか、
いやいや、理由は別にあるとか。名優同士のご夫妻、色々おありだったのでしょう。
1962年。ううむ、ロートン様にも少年時代があったのね。
と思ってしまう程、「情婦」はインパクトが大きかったです。
「凱旋門」(1948年)とかでお会いしてるんですけど、「あ、あの人」という記憶は微か。
1939年作品「The Hunchback of Notre Dame(ノートルダムの傴僂男)」ではカジモド役。
見てないんだなあ、この作品の映画化、一本も拝見してない・・・
しかし、このお写真を拝見してもよくわかる通り、舞台俳優として有名。
長年にわたる朗読でも高名でいらしたそうで、舞台指導、映画監督等も。
Otto Preminger(オットー・プレミンジャー)監督と。
Lillian Gish(リリアン・ギッシュ)様(左)と。
Louise Martin(ロス・マーティン)様(「刑事コロンボ」の「二枚のドガの絵」犯人)と。
出たっ、「レベッカ」ダンヴァース夫人、Judith Anderson(ジュディス・アンダーソン)様と。
Rita Hayworth(リタ・ヘイワース)様と。
Jane Wyman(ジェーン・ワイマン)様と。
Ray Milland(レイ・ミランド)様と。存在感強×2。
Robert Mitchum(ロバート・ミッチャム)様を演出中。個性派×2.。
Gregory Peck(グレゴリー・ペック)様と。
本編と関係ないですが、「オーメン」(1976年)「ブラジルから来た少年」(1978年)。
お若い頃のペック様のかっこよさはさりながら、お年を召してからの役どころも好き。
さて、「本編」というと、先日「予告」させて頂いたところに、ここから突入。
最近、「1000日のアン」(1969年)を拝見し直したことも、先般書かせて頂きました。
その時から気になっていた「The Private Life of Henry VIII.
(ヘンリー八世の私生活)」(1933年)。
怪しげなタイトル・・・と思いつつ、調査して、無知にびっくり。
ロートン様がアカデミー主演男優賞を受賞されておられました。
只今、DVD、お取り寄せ中。名作枠です。拝見するのが楽しみ。
政男ちゃん様、コスプレ映画DVD、みどりも集めましたよ☆
まだ、拝見してない「名作もの」ですが、きっと笑えると思います!
だって・・・↑本物。 ↓ロートン様ですから。それだけで笑える。
ついでだから、あと二組、比較写真を。
いやあ、俳優さんですし、カジモド様ですし、演じて何ぼ・・・と言っても、似てる。
キャスティングハマりすぎ。キャメラテストのフィルムが残っているなら見てみたい。
この時代のコスチューム物は、ある程度体型が似ていれば、
衣装を着けただけで、たいていそれらしくはなりますが。
「1000日のアン」では、リチャード・バートン様。
割烹く良く、傲慢なスケベ親爺が◎。
まだ拝見していないので、細かい配役や内容は割愛というか、書けない。
でも、写真を拝見しただけで面白そうだし、この映画にも、エルザ様、ご登場。
妻をとっかえひっかえ、という、残酷な話は変わりようがないでしょうが、
「情婦」然り、ここでも、使用人に愛されキャラ?
歴史上、逆は書かれても、美しいとは一っ言もない、アン・ブーリン様。
でもやっぱり、物語的には、抑えどころ?で、Merle Oberon(マール・オベロン)様。
「嵐が丘」キャサリンがアン・ブーリン様。ある意味、納得いくかも。
綺麗どころだし、劇的な役だし、オベロン様のお写真が目立ちますが、
映画的には、エルザ様が御好演されておられるみたい。期待度が増します。
George Sidney(ジョージ・シドニー)監督と。
でも、本作はアレクサンダー・コルダ監督作品。
並べるな、おい。でも、笑える。本物(見たことあるのか、おい?)みたい。
肖像画まであるし。これまた本物そっくりだけど微妙に違うのが面白い。
さて、エルザ夫人とのショット集。
微笑ましいにゃんこさんショット?にゃんこさん及び腰だが。
ロートン様に抱きしめられてると、普通のお方でも小柄に見えそうです。
エルザ様、まるで、エディット・ピアフ様のよう。
しみじみ拝見しておいて、まずは「ヘンリー八世の私生活」、
そして、「情婦」をまたもや拝見させて頂くことにしましょうか。
監督ロートン様。
人生ここに至って、ロートン様の「新作」を拝見できるのも、
ブログを書かせて頂いて来ての好奇心の賜物?有難いことです。
おまけ1:ロートン様のサイン。サインって、人柄が出て面白い。
おまけ2:ロートン様ライフマスク。
ロートン様の朗読、きっと聞き入ってしまうようなお声でしたでしょうね。
B面は「時は止まる記憶は素晴らしい」にて。