「線」?細い?不明の女(ひと)
原節子様の美貌のお話で、「線の細い美女が好き」と書きました。
浅丘 ルリ子様、1940年7月2日~、現在73歳。
身長156センチ(思ったより身長がおありでした)、体重35キロ。
好きな(好きというより、気になるというのかな)女優さんです。
確かに細い。昔の自動ドアが開かなかったという伝説が、
本当の事かと思うくらい、細い。
先般、録画してあった、アガサ・クリスティ原作「鏡は横にひび割れて」
再見しましたら、現夫役、草刈正雄様と、元夫役、井上順様に挟まれ、
ミニチュアのように細く、小柄でいらした。
このドラマ、ミス・マープル役は岸恵子様。
おふたりとも、お声、話し方に特徴があるので、
かけあいの場面は、音声に雰囲気?がありました。
変らぬ、確固たる美意識、存在感があるお方、ルリ子様。
何度も言いますが「細い」。
しかし、このお方を「線の細い美女」に分類したものかどうか?
↑ こちら、17歳の時のルリ子様。
実はお写真でしか拝見していないんです。
どうも、相手役の男優さんに苦手なお方が多くて。
だから、お若い頃のルリ子様のイメージはphotos。
まあ、本当に、見事にお綺麗です。
私の若い頃のルリ子様は、石坂浩二様とご結婚されてたので、
当時ではなく、かなり後になって拝見したテレビドラマで、
石坂浩二様が水前寺清子様と結婚されてハッピーエンドって
「それ、ありえない組み合わせ~」と、一人ツッコミ。
あの頃の石坂浩二様って、「こうじゃないといけない」っていうのが、
定まっていて、直球「美人」でなければ、落ちつきが悪い気がした。
1967年、脇田和監督作品、三嶋由紀夫原作「愛の渇き」
1858年、浦山桐郎監督作品「私が棄てた女」
リアルタイムに、真っ正面から、ルリ子様を拝見し、
無国籍な美しさに圧倒されたのは、1977年のドラマ、
「炎の中の女・椿姫より」でした。
年代、お化粧で、かなりお顔に変化があったお方かな?ルリ子様。
しかし、この頃には、現在形が確立されてらした。
唇が色っぽい。
かつて一瞬あった雑誌、élan(エラン)、大人のかっこいい女性を、
丁寧に取り上げた雑誌でした。
手元に3冊残っていますが、その1冊がルリ子様。2001のもの。
せっかくなので、当時のルリ子様のインタビューのお言葉を、
抜粋させて頂きたいと思います。
「この仕事が好きですから、真っ正直に取り組んできただけで、
自分からこうこうしたい、なんて言ったことはありません。
周囲から望まれて、それに応えていくうちに、
成長させて頂いたのですね。」
「俳優同士は、サインをいただかないのですが、
渥美さんは別でした。
最後の作品の記者会見の日、お隣の部屋に伺って、
台本にサインしていただきました。
ベッドに横になったまま、色紙にサラサラと自分の顔を描いて、
リリーさんへ、と・・・・・・。
体調がお悪いのが見て取れたので、
自分の部屋に戻ってワッと泣いてしまいました。」
「お亡くなりになったあと、私が芝居をしている楽屋に
渥美さんの奥さまが訪ねて来てくださいました。
あんなに、芸能界にはお出にならない方なのに。
手に忘れな草の花束を持って。
奥さまは『お会いしたかったです』
『寅さんは、リリーさんに見込まれてよかったわ』
とおっしゃるのです。ふたりで涙ぐみ、渥美さんを偲びました。」
「独身時代の恋愛でも、付き合い始めると長かったですね。
でも、今まで相手を嫌いになったり、恨んだりして別れたことは
一度もありません」
「最後まで好きな女性ができたからと言わなかったのは、
あの人のやさしさだったのかもしれません。」
「29年と数カ月。本当にいい時間でした。
その間、私が好きな仕事だけやってこれたのは、
兵ちゃんのおかげです。これからは今までのようなわけには
いきません。だから離婚の記者会見でも言ったんですけど、
離婚届に判を押したのは私の恩返し。
感謝しているからこそ、あの人が離婚を望むなら、
そうしてあげたいと」
「これでは役柄が広くならない、なんとか声を低くしたいと思って、
28歳から、煙草を吸い始めたんです。
健康に悪いとはわかっているんですが、
手放せなくなってしまったわ。」
「いまだに怖さを感じてなじむことができない舞台。
せりふ回しよりなにより、心のままに演じるしかありません。」
「『欲望という名の電車』のときだけは、
ほんとうに精神が病みました。
作者のテネシー・ウィリアムズってすごいと思いました。
あのせりふの量であのブランチの役をやっていると
だんだんおかしくなってきて。」
「イングリット・バーグマンとか原節子さんは尊敬しますが、
好きな女優といったら、マリリン・モンロー、ブリジット・バルドー、
ジェーン・フォンダ、きれいで色気がある人なんです。
出てくるだけで楽しい。」
「全力投球したいと思えるいい作品に、
これからも出会いたいですね」
というお言葉から、干支が一周回りました。
2010年「ジーン・ワルツ」(出たっ、菅野美穂様。アクセス上昇女王)
2011年「デンデラ」
ルリ子様の全力投球は続いておられます。
姥捨て山の話ですよね「デンデラ」。
ご共演に倍賞美津子様、草笛光子様、山本陽子様、白川和子様
こんなことを言ってはいけない歴史ですが、
・・・す・・・捨ててもちゃんと生きて行ってくれそう?
確かに容姿風貌は線が細いけど、中味はしっかり男前な御仁?
最後にもうひとつ、élanから、ルリ子様のお言葉を。
「幕が開ければもう祈りしかありません。」
本日の豪華おまけ:杉村春子先生の「鹿鳴館」by「文学座」
祈ったら、ご利益は・・・「自分で努力して掴みなさい」かな?
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