雨音は昭和の調べ
外は土砂降りの雨。
昨夜は落雷が続き、深夜、空が様々な色に変化していました。
外の雨の音を聞きながら、秋山庄太郎様の美女のお写真を拝見。
心は、昭和へと懐かしく漂います。
昭和２１年、写真スタジオを開かれたものの、経営難で、
一年で閉める事に・・・カメラマンをやめようと思った頃、
銀座、松坂屋の前で原節子様とすれ違い、
この人を撮りたいと思われたそうです。
そして、すぐに、本当にその機会に巡り合われる。
人の運命とはそういうものなのかもしれない。
１９２０年６月８日～平成１５年２００３年１月１６日、
享年８２歳の秋山様。原節子様と同年のお生まれ。
そんな親しみもあったか、いきなり、自宅での撮影へ。
原節子様、秋山様にはいつも手料理を出されておられたそうです。
後年、文人や花の写真などを多く撮影されておられますが、
始めは何と言っても、美女のお写真が有名。
原節子様を筆頭に、あまたの美女を撮影しておられる。
↑ は、有馬稲子様。
久我美子様。
新珠三千代様。
岸恵子様。
淡路恵子様。
鰐淵晴子様。
山本富士子様。
岩下志麻様。
「岩下志麻も不思議なニューフェイスだったね。
のんびりしていてね。全然驚かない。
かけずのお志麻って言われたぐらい。
かけ足なんてしないんだから。絶対に。」
ジプシー・ローズ様。
江波杏子様。
藤純子様。
「僕は藤君はセーラー服で見てるんだよ。
撮ってみて『これは大物だ、山本富士子ぐらいいくだろう』
って言ってたけどね。堂々としていた。
中学三年生ぐらいでも一見してすぐスターになるって
わかるのがいるんですよ。その典型みたいなものだ。」
小林千登勢様。
吉永小百合様。
大原麗子様。
いしだあゆみ様。
伊東ゆかり様。
関根恵子様。
「関根君なんて十五歳でこれだからね。
物おじしないと言ったって、堂々たるもんですよ。
ケロっとしててね。『もうちょっと出してごらん』
なんて言ったら、スッとやるんだよ。」
山本リンダ様。
八代亜紀様。
香山美子様。
「香山美子はなんだかジワジワ長持ちしている子。
この人はやさしくもなれるし、きつくもなれるようなところが
ある顔ですね。良妻賢母もやれるけど、
ヒステリックな女房もやれるという、わりあい幅がある。
だから、こういうのはあまりニコニコしていない方がいい。」
原田美恵子様。
桜田淳子様。
「桜田淳子が十五歳でデビューしたとき
三人娘の将来はどうかってきかれてね、
一番色っぽいのは山口百恵で、
一番歌がうまいのは森昌子で、
一番女優に向いているのが桜田淳子って言ったら、
本当に女優になった。歌なんか歌わない。
いい女優になった。」
浅野温子。
夏目雅子。
「大スターで若く死んだ夏目雅子。もったいなかったね。
大型女優が久しぶりに出たって感じだったけど。
カネボウのモデルの時からすごいなと思った。
これは惜しい。もっと撮りたかった。」
本田美奈子様。
後藤久美子様。
古手川祐子様。
沢口靖子様。
岡田有希子様。
「僕は彼女が死ぬ二週間前に撮っている。
そのとき何かとても暗かった。
『君は一人で住んでいるのか』って聞いたら、
『社長の家にいる』って言うから、『それならいいけどね。
一人でいるとさびしいからよくないよ』って言ったんだが、
その時はもう一人で住むことになってたんだね。
『ちょっとあの子おかしいな、顔つきが全く暗いね』
なんて言っていたら自殺した。」
松田聖子様。
倍賞千恵子様。
吉永小百合様。
久我美子様。
太地喜和子様。
「昭和もついに終わった。
この辺で回顧的な映像による美女史を編み、
私の昭和史に一応の終止符を打つのもわるくないと思い、
上梓のすすめに応じたのである。」
男性のお写真も個性と気品にあふれている。
こういう、アップで撮影される肖像写真で、
これだけ被写体とカメラマンの存在感を出されるお方。
秋山庄太郎様。
上記の、秋山先生のご意向の写真集の、
最後を飾っていたのは、杉村春子先生と山田五十鈴先生。
このお二人の迫力の二枚が無いのが残念。
杉村先生、劇団のガード、堅過ぎ～！？
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