「ベスト・カップル」
スクリーンのベスト・カップル、徒然に想いを漂わすと、
限りないロマンの世界が広がっています。
そんな中のひと組、「影なき男」のシリーズのお二人。かつて、
第百五十七夜・ニック＆ロイ夫妻と迷犬アスタ （クリックで飛べます）
で、お二人について、少し書かせて頂いたことも。
マーナ・ロイ様とウィリアム・パウエル様の、
今日は、マーナ・ロイ様に恋をしようと思います。
Ｍｙｒｎａ Ｌｏｙ様１９０５年８月２日１９９３年１２月１４日、享年８８歳。
綺麗というより、とてもキュート。
お顔をくしゃっとさせた時の、つんとした鼻先がかわいらしい。
妖婦役で買われていた時代がおありだったなんて、
もったいない！という位のコメディエンヌぶり。
「妖婦」時代？
「影なき男」の２年前、１９３２年には、
「Ｔｈｅ Ｍａｓｋ ｏｆ Ｆｕ Ｍａｎｃｈｕ（成吉思汗の仮面）」で、
ボリス・カーロフ様とご共演されておられました。
なかなか印象的なコスチュームプレイ。
そして、１９３４年、W・S・ヴァン・ダイク監督作品、
ダシール・ハメット原作「Ｔｈｅ Ｔｈｉｎ Ｍａｎ（影なき男）」
Ｗｉｌｌｉａｍ Ｐｏｗｅｌｌ様とのやり取りのソフィスケイトされていること！
ちなみに、ロイ様も８８歳とご長寿ですが、パウエル様も、
享年９１歳とご長寿。ゲーブル様＆ロンバート様の、
お二人ともがご短命だっただけに、嬉しい発見でした。
あの時代の代表的コメディエンヌのお一人ですから、
もちろん、クラーク・ゲーブル様とのご共演も。
ゲーブル様、ジーン・ハーロウ様と。贅沢な３並び。
ジーン・ハーロウ様が、ゲーブル様とお付き合いされてて、
ゲーブル様の最愛の妻、キャロル・ロンバート様が、
ウィリアム・パウエル様とご結婚されてた時期がおありなんですよね。
ロイ様はパウエル様と噂にはなったけど、お付き合いはなかったそうで、
頭がこんがらかりそう。ハリウッド、案外狭い世界？
「影なき男」シリーズは、上流階級の贅沢夫婦という設定なので、
衣装・背景もゴージャス。華やかな衣装をさらっと着こなされる、
ロイ様のセンスが生かされます。
しかし、このヘアメイクはなんじゃらほい。
リアル「らほつ」？いや、イメージは黒い孔雀？
この驚くべき髪型が「ぎゃははは」にならないところがすごい。
こなせるものですねえ。「巨星ジークフェルド」（１９３６年）にも、
ご出演されておられるので、そこらへんでしょうか？
お姫様スタイルから、お嫁さんスタイルまで色々。
実際に拝見した映画でのロイ様は、粋な奥様役だけなので、
他ももっと拝見してみたいなあ。
この襟のスタイル、あの頃多いですよね。
ファー、残酷な「ファッション」ですが、柔らかい暖かさは、
さすが生命が自然から身を守るために与えられただけのもの。
確かに他にこれ以上、寒さから身を守れるものはないと思います。
しかし、このスタイルの場合、どんな着心地なのやら、暖かいかどうか？
そのあたり、全く不明。
これは絶対暖かい。（胸元以外は）
正統派美人ではない。
しかし、ファニー・フェイスというのともちょっと違う。
不思議な魅力を持つコメディエンヌ、マーナ・ロイ様。
軽妙洒脱そのものの、ウィリアム・パウエル様とのコンビは絶妙。
あの方も、超ハンサムというのとは違うけど、一流どころが似合われる。
社会活動にも熱心でらしたとか。
１９９１年のアカデミー特別賞受賞の中継は、お亡くなりになる２年前。
さすがに年齢によるある種の衰えを感じさせる、無理矢理の中継？
でしたが、その容色の衰えの少なさはすごかった。
さすがエネルギッシュなお方です。
「こんな人生もあるんだなあ」と思わせられちゃう、素敵な１枚。
キャロル・ロンバート様、マーナ・ロイ様と、年末年始、
明るい美しさを拝見させて頂きました。
このお二人・・・となると、もうお一人、ご登場頂かないと、
仁義に欠ける？女優さんがいらっしゃるような？？？
ご覧くださって有難うございます。
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