再掲:第五十夜・ピア・デゲルマルク様『みじかくも美しく燃え』 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

2012年4月1日記事

 

最近、本作のDVDが再販?となり、入手が今ならすぐで来るように。

でも、ヨーロッパの作品は、廃盤になりやすいので、

買うなら早く買っとかなきゃ・・・

 

 

このブログを始めたのが、10年前の2月。

まだ、原型で、写真も集め方、解ってなかった頃。

記事も写真もミニマム~!!!

 

『Elvira Madigan(みじかくも美しく燃え)』(1967)

 

ボー・ヴィーデルベリ監督作品、スウェーデン、130分

ピア・デゲルマルク様、トミー・ベルグレンレン様、ナント・マルメン様

 

 

 

本気で、この一作でしかお目にかかったことのない方です。

役柄だけに、そこがまたいいのかも。


時は止まる君は美しい

 

 

1967年、ボー・ウィデルベルイ監督作品の、

スウェーデン映画。

原題が「ELVIRA MADIGAN」ヒロインの名前。

そういうタイトルなのが、よくわかる映画ですが、

この匂い立つような文学的な邦題が、

この映画を、より一層、

忘れられないものにしてくれている気がします。


 

サーカスの綱渡りのスター少女エルヴィラと、

妻子ある伯爵のシクステン・スパーレ中尉の、

駆け落ち・心中事件の実話をもとにした映画です。

 

 

 

映画は、二人の馴れ染めやいきさつからではなく、

初めから、世間の目を逃れて、あてどなく逃げ続ける、

静かな道行の日々を描いたものでした。

 



 

 

さすがが芸能人?日傘は欠かしません

エルヴィラの、日傘の写真が何ヴァーション見つかるか、

・・・に挑戦しようかと思ってしまったくらいです。

 






 

 

 

こんな世界に二人で入り込んだら、

抜け出すことは出来ませんね・・・


時は止まる君は美しい

 

社会的には脱走兵として「追われる身」になって、

持ち合わせのお金も、どんどん底をついて行く。

 

 

彼と、残された妻子を案じて、友人が進言に来てくれても、

シクステンとエルヴィラの世界は、

もう、「現実」とは離脱してしまっているのでしょう。


 

最愛にして、かけがえのない相手を得るのは、

スウェーデンの短い夏の一瞬の時間であっても、

命をかける価値がある、奇跡・・・


 

だって、こんな瞳で見つめられたら・・・

 

 

全編を彩る音楽。

モーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番第2楽章」

ヴィヴァルディの「ヴァイオリン協奏曲(愛)」

あまりに映像と密接な為、モーツァルトのこの一曲は、

この映画を見た後は=「みじかくも美しく燃え」です。 

 

          時は止まる君は美しい

 

ここまで、「認知」されてますからね。

サントラ盤ではなく、クラッシックのレコードジャケット。









 

 

映画の中、逃亡中のエルヴィラが、こんなふうに、

樹と樹の間に綱を張り、綱渡りをするシーンがあります。

私には、そのシーンが、ラストシーンと共に、

この映画を忘れられないものにしています。

 

 

 

 

当時サーカスではこんな感じで演じられていただったようですね。

 

 

全くお金も使い果たした二人が、別れずに行く先は、

選びようはなく、ひとつだけ。

 

 

けれど、映画は、このままシクスティンに引き金はひかせません。

 

 

あとは言葉の説明など無用の映画です。

一度見ただけで、エルヴィラとモーツァルトは一体化します。

永遠が止まる一瞬。

 

 

実際のお二人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お墓、一緒にさせてもらえたんですね。寛大な奥さまでよかった。


 

 

蛇足と思いますが、現実のお二人です。


 

 

ピア・デゲルマルク様のこんなショットもありました。

「エルヴィラが生きてる」(当たり前ですが)で、

ホッとする一枚と言う事で。