前回のNO.8の補足説明をしましょう。
フローリングは、もともと、含水率の増減で伸縮を繰り返すと申し上げましたね。
それでは、この厄介な木製のフローリングを現場で実際に敷設する時に、いったいどのように施工しているのかを皆さんにお教えしましょう。
まず、床暖房を敷設しないで、フローリングだけを敷設する場合は、フローリングと、フローリングを密着する時に、わずか名刺の厚さ程度、隙間を開けて固定して行きます。さらに、このフローリングを並べていきますと、最後は当然壁に当たりますが、この壁と、フローリングの間を約5mmほど開けておきます。こうすることによって、フローリングが、梅雨時等の湿度の高くなる時期に膨張しても、フローリング同士が膨れて、逃げる場所が無くなり、お互いが押し合って、フローリングの端を押し上げるのを防ぐ効果があります。
この壁と、フローリングの隙間は、巾木と呼ばれる、木製かプラスチック製のカバーで隠しますので、人目につくことはありません。フローリングと壁の接地面を確認してみてください。巾10cm程の板状のものが敷いてあるのが分かると思います。
さて、それでは、床暖房を敷設した場所のフローリングはどのように施工するのでしょうか。含水率の増減が、床暖房を敷設しない時よりも、大きく変動するので、少し厄介ですよね。
実は床暖房対応用のフローリングがあるのです。工場で、一般のフローリングより多めに乾燥させたフローリングです。
このフローリングを使うことにより、もともと含水率が低いことから、床暖房を使用しても、含水率の変動が少なく、結果として、隙間が広がりにくいという特性があります。後は、一般のフローリングと同じように施工して行くのです。
しかし、前回も書きましたように、このせっかく工場で乾燥してきたフローリングが現場に到着した時に雨が降っていたり、、このフローリングを長い時間現場で保管していると、含水率が上がってしまい、トラブルの原因となってしまうのです。
では現場で含水率計を大工さんはお持ちでしょうか?
ほぼ100%の方がお持ちになっていないのが現状です。
でも、弊社の営業マンは100%持っています。そして、含水率が高いと、大工さんにフローリングをしっかり乾燥させてから施工するように指導しています。
ですから、弊社の床暖房で、隙間や床鳴りのクレームが他社に比べて極端に少ないのです。
是非、アルシステムの床暖房を御用命ください。30年の保障が付けられるのも、ここまでしっかり現場を見ているからなのですよ。