本作は、ジャズ畑2人と現代音楽畑2人からなるCaravaggioの3作目。
この4人の演奏技術と表現力は、エフェクターやサンプラーの使いこなしも含め凄過ぎて唸ってしまうほど。非常に手の込んだ作品と思われますが、録音も優秀なので音が生きていると感じます。それにそれに、Caravaggioは、だんだんと私好みに進化してると感じるーっ!(嬉)
思いつくままの印象は、ハードロック、ヘヴィメタル、プログレ、実験音楽、ダークアンビエント、ノイズ、インダストリアル、ミュージックコンクレートかな。全編ダークでただならぬ緊張感に支配されており、それはそれは刺激的。ジャズ感は希薄です。
激しく踊れる強烈なビートだったり、近寄るな危険!だったり、世界滅亡レベルの不安を煽っていたり、尋常でない破壊力(※)に笑うしかなかったり、前人未到の洞窟探検みたいにミステリアスだったり...と曲調が様々に変化/融合する幻想的なサウンドに想像力がいたく刺激され、場面ごとに得られるトリップ感も鮮やかで、聴いているうちにどんどんとのめり込んでしまう。
私の場合は聴いてて不快にはなりませんが、不穏な曲調が多いので、やはり病人や小さい子に聴かせてはいけましぇん。
(※)それは、まるで大噴火する富士山を背景に土煙を上げながらゴジラとキングギドラとラドンが三つ巴の死闘を繰り広げ暴れまくってるみたいな(褒めてるつもり)
御用とお急ぎでないかたは、こちらでも全曲試聴が可能です。
http://www.labuissonne.com/Site/fr/album_label.php?num_album=558
■ Caravaggio / Turn up (Label La buissonne RJL397027)
Bruno Chevillon (electric bass, double bass, electronic effects, tambourin, voice)
Eric Echampard (Tama Starclassic drums, Paiste traditional cymbals, voice)
Benjamin de la Fuente (violin, tenor guitar, electronic effects, acoustic slide guitar, voice)
Samuel Sighicelli (Hammond organ, sampler, analog synthesizer (Korg, Dave Smith, Moog), Fender Rhodes, piano, voice)