Caravaggio / Caravaggio # 2 | 晴れ時々ジャズ

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日々の雑感とともに、フランスを中心に最新の欧州ジャズについて書いています。

大好きなEric Echampard (ds)とBruno Chevillon (b)が参加してて前々から気になっていた4人組のバンドCaravaggioのセカンドアルバムを聴いてみました。これは凄かったです!
「これってジャズなん?」と問われても自信を持って「うん」と言えませんが(笑)傑作だと思うので書くことにしました。


簡単に言えば、緻密な構成を持ったアヴァンギャルドで実験的な音楽。ロック、インプロ、プログレ、ミュージックコンクレート、ゴシックホラー...と曲調は様々に変化し、全編にただならぬ雰囲気が漂っていてとても幻想的。また、音楽表現における強弱法と楽器音に電気的変調を施す手法と電子音とを巧みに用いており、場面によっては尋常でない激しさでこれでもかと盛り上がって迫力満点です。


私がこれまで聴いた音楽のうちで最も激しく刺激的でしかも美しい演奏が詰まった1枚。King CrimsonやPink Floydを聴いて育った人なら気に入りそうです。
間違ってもこれを小さい子や病人に聴かせたりしてはいけましぇん。小さい子なら「こわいよぉー!」と泣きだし、病人は再起不能になります。本作の正しい鑑賞のしかたは、決して誰にも邪魔されない日に部屋を少し暗くして独りで堪能する...というものでしょうな。
録音はLa Buissonneのスタジオなので音質は良いですが、私としてはバスドラのアタック感と重量感が少々物足りない。バスドラの録音て難しいんかなあ?


Samuel Sighicelliのホームページがありました。
http://www.samuelsighicelli.com/


ここでアルバム一枚丸ごと試聴できますぜ。
http://caravaggio.bandcamp.com/album/caravaggio-2


■ Caravaggio / Caravaggio # 2 (La Buissonne RJAL 397016)
Bruno Chevillon (el-b, b, electronics)
Benjamin De La Fuente (vn, mandocaster, tenor electric guitar, electronics)
Eric Echampard (ds, perc, electronics)
Samuel Sighicelli (hammond organ, sampler, korg, minimoog, syn)

入手先:Amazon(通販)