イギリスのバンドPartisansの4作目。メンバー全員知りませんが、試聴のうえ入手してみました。
2008年録音、2009年リリース。9曲のうちオリジナルが7曲でPhil Robson4曲、Julian Siegel3曲。Wayne KrantzとDuke Ellingtonが1曲ずつ。
ハードフュージョン、ジャズロック、ファンクといった路線ながら、作曲のセンスがとっても面白い。緩急自在にしてトリッキーな場面の多い楽曲を余裕でこなすPartisansの演奏は、尖っていてエネルギッシュでありながらも洗練されており、文句無しの超一級で聴き応えあり。スタンダードナンバーのPrelude to a Kissを素材に料理してラストに持ってくるのはいいけれど、よりによってスペイシーなテクノに仕上げてしまうなどという不埒をはたらいてて「あーあ...」という感じで面白い。そういえばこんな時、「いーやーやーいやーやー、せーんせーにー言うたーろー」ってはやしたてたなあ...と子どもの頃を懐かしく回想してしまった(笑)ま、とにかく、最初から最後まで一気に聴かせてくれる優秀な作品に出合えて久々にエキサイトしました。
4人のうち特に気に入ったのがGene Calderazzo。スピーディーで手数が多く華やかなドラムが演奏をぐいぐいと引っ張っているのが良く分かるんですね。他のパートを決して邪魔することなく立体的で多彩なフレーズを次々に繰り出しながら音楽に彩りと広がりを与えている頭脳的ドラミングが格好良過ぎる!そのうえ隙あらばソロを煽りまくり、涼しい顔して要所要所をキメまくり、「どや!」ときたら「いやはや、まいったでござるー」とひれ伏すしかありません。
6曲目だけがゆったりとしたテンポの静かな雰囲気で、アルバムのいいアクセントになってます。あとはハイテンションで疾走感のある曲が揃ってます。これ聴きながら高速道路ドライヴしたらきっと爽快とちゃいますか。こんど遠出する時、聴いてみよっと。
ここでアルバム丸ごと全部連続試聴出来まっせ。
http://babel-label.bandcamp.com/album/by-proxy
Partisansのホームページ。新譜が今年の春に出るようですね。
http://www.partisans.org.uk/
■ Partisans / By Proxy (Babel Label BDV 2983)
Phil Robson (g, el-g)
Thaddeus Kelly (b, el-b)
Gene Calderazzo (ds)
Julian Siegel (ts, ss, bcl)
入手先:Amazon(通販)