発表会についての雑感 | 晴れ時々ジャズ

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日々の雑感とともに、フランスを中心に最新の欧州ジャズについて書いています。


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今頃になってしもたけど、発表会のことも書いとこー。


こないだの日曜日、地元の市民会館でY先生とT先生の門下生による合同発表会がありました。
発表会に出るようY先生に告げられた時、私はまだ習い始めて間もない頃だったためお断りしまして(Y先生ごめんなさい)、それならばと依頼された影アナをお引き受けしました。生徒として発表会のお手伝いをするのは当然ですものね。前に合唱をしていた関係で、進行表の作成や会館との打ち合わせから当日の裏方までの一通りを担当した経験があり、こういうことには慣れていますが、ピアノの発表会というものは初めてだったんです。発表される生徒さんが気持ち良く演奏出来るよう協力しなくてはという思いで、私なりに精一杯影アナを努めさせていただきました。


その時の気分によっては欠席もありえる...とY先生が心配されていたトップバッターの最年少の男の子は、お母様との連弾で3曲、微笑ましくも一所懸命な演奏をしてくれてほっと一安心。連弾は他に、女の子3人による一台六手があり、あとは全員がソロで、幼稚園の年中(4歳)から大人までの幅広い年齢の生徒さんが演奏されました。


生徒さんの衣装も、最年少男児は半ズボンのスーツ。小学生女児は可愛らしいヒラヒラのドレスあり、淡いピンクのワンピースのウエストにダークブラウンの幅広リボンを結んだシックな装いあり、現代的な模様の可愛らしくてきらびやかなチマチョゴリあり。女子高校生はシンプルなベージュのワンピース。男子高校生はシンプルなカジュアル。友人Kさんは濃いエメラルドグリーンのキラキラ感が奇麗で袖口の広がったデザインの熟女なチュニックスタイル...と、いろいろあって楽しめました。


この日、友人Kさんが演奏したのは、シベリウスの「ロマンス」OP.24-9。発表会の選曲のためCDを10枚買って聴いたりなどして悩みに悩んだ末にこの曲を選んだのだとか。本人は出来が良くなかったと言ってましたが、始まりの叙情的でしっとりとした雰囲気、激しく情熱的に盛り上がる中間部等、過不足なく表現出来ていて良かったんじゃないでしょうか。フルタイムの仕事と家庭を手抜きすることなく両立させながら、何箇月もかけて練習してこの発表会に臨み、立派に演奏して発表した彼女に拍手拍手です!(実際は、影アナとして次のアナウンスを控えていた関係で、出演者の健闘を讃える暇がなかったわけですけども)。
それってどんな曲?と思われたかたは、Kさん本人の演奏ではないけれど「これがKさんに最も近い演奏なんとちゃうかな~」と私が勝手に思っているこちらのYouTubeをご覧あれ。

http://www.youtube.com/watch?v=g0I26Ia1lD8&NR=1


この日は特別に講師による演奏もあり、Y先生が特にお気に入りだというラフマニノフのレパートリーから「音の絵」OP.39-8とOP.33-7の2曲を弾いてくださいました。

クラシックには詳しくない私ですが、ラフマニノフって難しそー!特にOP.39-8の重厚で複雑な和声などは一筋縄では行かないという感じがします。友人Kさんが看破したとおり、ラフマニノフの曲は私好みですな。ちなみに私の場合、クラシックはチャイコフスキー以降の年代の作曲家でないと身体が受け付けないです(笑)

「音の絵」OP.39-8もYouTubeにありました。

http://www.youtube.com/watch?v=HXdBFuwvzzI


Y先生は、この曲を優雅で華麗に演奏されていてとっても素敵でした!でもでも、私としては、衣装が地味過ぎた気がするんですけど...?演奏とは違って、衣装は控えめなY先生は、あくまでも乙女ですわ。


さて、ピアノ発表会というものを経験して気が付いたことを少し書いてみます。


その1:当たり前ですが、たくさんの生徒さんの演奏によるいろんな曲を聴くことが出来るということ。
弾けそうな曲があれば今後の参考にしようと目論んでおった私ですが、なんだかこの日に限って(?)簡単な曲と上級者向けの非常に難しい曲しかないという両極端で(笑)私が弾きたいと思う曲には出会えませんでした。


その2:舞台袖の先生はとっても忙しいということ。
発表の順番を待つ幼い生徒さんに優しく語りかけて緊張をほぐしてあげたり、発表の済んだ生徒さんには肩を抱いたり手を握ったりしていっぱい褒めてあげたり、そうしながらも進行に気を配り、年齢によって生徒さんの体格も違うので椅子や足台の高さ調整をしたり、連弾もあるので椅子を出したり引っ込めたりの作業等々の確認をしたりとか、先生もいろいろと大変なんですね。Y先生が華やかなドレスでなかったのも納得です。着替える暇も無いし。


その3:プログラムに忠実に淡々と進行するのみであるということ。
例えば、発表の合間に...「この顔が誰か分かる人、手ぇ挙げて!はい、そこの豹柄スーツのお母さん」「ショパンでぇーす」てな音楽クイズのコーナーがあって正解者には100均で買ってきた賞品を渡すとか、先生への質問コーナーがあって「Y先生にお尋ねします。好みの男性のタイプは?」ていう質問に「え?(ギクッ)あ、いえ、あのー、はい、K-POPの○○○○でぇーす!」と答えたりとかの余興があれば面白いと思うのだが、普通、そういうことはしないらしい。


その4:出演者(またはその親)は、曲選び以外に衣装選びにも悩みそうだということ。
Kさんなんか、肝心の曲を決める前に「衣装、何着よ~?」て悩んでなかったっけ?(笑)会場や曲の雰囲気に合わせて、しかし、あんまりキンキラしたのもなあ~、二度と着られんようなモン買うのも不経済やし、...とか、いろいろ悩むんでしょうね。


その5:発表会を開催するには費用がかかりそうだということ。
会館使用料、楽屋使用料、ピアノ使用料、ピアノ調律代、季節によっては冷暖房費(これがけっこうかかるんである!)、プログラム印刷、記念撮影の写真代、生徒さんへのお土産(ケーキらしきものが配られていた)、影アナへの謝礼(いやもうビックリ!!!???生徒としてお手伝いは当然と思っていたし、プロでもないのに...す、すんません。恐縮です)。その他、私の知らない諸々の費用。


その6:てことは、私、次の発表会には出なアカンということ。
アーティチョーク:「あの~、Yせんせ、勝手ながら私、出る勇気ありませんので、今度の発表会も欠席させていただいてよろしいでしょうか?」
Y先生:「しかたありませんねえ。では、当日の影アナをお願いします」
...と、これでは絶対マズイのである。


てことは、明日からもっともっとピアノの練習を頑張りなさいよということですな。


以上、終わりっ!