人間二十歳までは自動的に成長するけど、その後は徐々に機能低下・老化していくと外来で説明すると、驚いた顔する人が一定数いる。
そして、運動器も例外ではなく、普通に日々運動していても、三十路も超えると筋力低下が現れてくる。
要するに鍛えている人以外は日々体力・筋力ともに三十路も過ぎると落ち続けているというわけです。
これも外来で話すと一定数驚いた顔をされる。
そして、長年日常生活、歩く・階段昇降・たまに旅行的に運動する程度で運動して鍛えているつもりの人は、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。
どうやらこの昔から分かっているスキャモンの発育曲線からの老化曲線を知らないし、鍛えるって歩いてるのに?みたいな人類ができる一番軽い運動で強くなるという不思議な夢を見ている人が多い。
私はKIS原則、単純に考える・難しく考えないことを大切にして考えるようにしてきましたから、こういう簡単な当たり前の話をベースに説明するようにしてるのですが、どうも医師もこういう単純な当たり前の話をする人がほぼいないようで、一定数の人は当たり前なのに驚くようです。
ただ、鍛えるって言っても、女性はマラソンみたいな運動すると、逆に骨粗鬆症・骨が弱りますよって言うと、更にパニックに陥る人が一定数いる。
筋肉を鍛える運動はどうやるのかなんて聞いたことも無い人は、こんなもんですよね。
もちろん医師も負担かけないようにプールで歩きなさいみたいな、やり過ぎたら骨が弱る運動しか説明できない。
どこまでも難しく考えないことですよ。