微細な検査異常 | 筋肉ドクターの気まぐれ日記

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Killing Timeに日記を書き候

 

 

関節痛などで整形外科へ行くと、診察して検査してどこが悪いのか調べます。

そして検査機器の発達により、微細な損傷も捉えられるようになりました。

で、その患部を取ったり修復したりして、手術的治療を行いましょうと。

 

しかし、研修医の頃から、手術で見る微細な半月板損傷や高齢者の腱板断裂など、こんなチョロっとしたもののせいで動けないのかな?と疑問でした。

 

で、インターネットの発達とともにEvidence Based Medicineなどと言われ、統計的な相関が重要視されるようになってきましたが、関節の変形と痛みが相関しないなんて論文が散見されるようになってきました。

 

レントゲン上の関節の変形ですら痛みと相関しないのに、MRIで見える微細な損傷が痛みの原因と特定している医療が矛盾しているなと。

 

で、開業し出して、実際に患者さんの筋力を診ると皆さん相当弱っている。弱り切っている。

そりゃちょっと動きゃ痛くなるだろうってくらいに弱い。

しかし、医療現場の検査でこの弱さは分からない。

 

かと言って、その他のパラメディカルへ行っても、微細な構造異常を原因としようとする。

こっちの足がちょっと短い、背骨が曲がっている、姿勢がちょっと悪い、体の使い方がもう少しこっちにとか。

 

そもそも弱ってるのを放置して、ちょっとした異常に気付くのが偉いみたいなの、世間でも凄い先生とか言ってそうですが、そもそも間違ってると思っています。