バーベルやダンベルといったフリーウェイトで筋トレするには、その特性を理解した運動をしなければならない。
フリーウェイトにかかる力は重力方向、鉛直にしか負荷がかからない。
その代わり、空気抵抗以外の摩擦抵抗がかからないので、どんなマシンよりずっしりとダイレクトに負荷がかかる。
この特性を理解すると、筋トレという運動には強力な武器となる道具だ。
しかし、名前の通り動きはどこまでも自由だ。どんな軌道でも描けるし、人間の関節の可動域を越えたところに重力だけではなく慣性力もかかる。
なので、特性を理解してコントロールして動かさなければ、関節、靭帯へ不必要な負荷がかかってしまうし、転倒や怪我の危険性はマシンに比べて圧倒的に高い。
と、このようなメリットとデメリットがある。
私の外来では、物凄く体を弱らせた方が来られるので、出来るだけ筋力を早急に増強してもらおうと、出来るだけフリーウェイトでメリットを最大限に活かした効果的な運動をしてもらおうとしている。
しかし、どれだけ説明し動きを練習してからやってもらっても、そういった方々は地球上で生きてきたにも関わらず、重力とほぼ付き合うこと無く生きてきたからこそ体を衰弱させているわけだ。
なので、フリーウェイトを持っただけで何も運動していないのに転倒していく人、あり得ない動きをする方が、結構多い。
フリーウェイトなどで重力と付き合う運動をしてこないと、ここまで感覚が衰えるのだと感心させられる。
最近はこういう方々に頑張ってフリーウェイトで運動してもらうことを早々に諦めて、マシントレーニングをしてもらっている。
もちろん、その辺のレッグプレスマシンしか無ければ、どこまでもフリーウェイトで頑張ってもらうところですが、幸い良い自作マシンがあるのでね。
来年には更に素晴らしくなりますし。
で、そういう方々は、「こんな重たいもん持つの、危ないわ。」とか言う人もいる。
そんな方々に言いたい。
フリーウェイトが危険なのではない。
あなたの生き方が危険なのだ。